2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340120
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
アグラゼ コンスタンチン 京都大学, 物質―細胞統合システム拠点, 教授 (30503651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ORLOVA Yuliya 京都大学, 物質―細胞統合システム拠点, 研究員 (90571901)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 非線形振動 / 興奮性 / 曲率効果 / 心筋細胞 / ラセン波 / 反応拡散方程式 / パターン形成 / 光制御 |
Research Abstract |
今年度においては、心臓組織損傷モデルとして、培養細胞層に対して人為的に物理的な損傷を与えて「ゲート」を作成し、そのゲートの幅と、そこを通過する興奮波の通過の様子について調べた。特に、細胞の興奮性調整するため、不整脈治療でも用いられるいくつかの薬剤を混入し、「ゲート」近辺の興奮波の挙動を蛍光顕微鏡によって可視化して調べた。 興奮波がゲートを通過するか遮断されるかはゲートの幅に依存し、幅が広い場合には興奮波はゲートを問題なく通過するが、ゲート幅が狭くなると興奮波が完全にブロックされた。ここで特徴的な事は、このような「通過」と「遮断」の中間の領域において、興奮波が通過と遮断とを交互に繰り返す「2:1モード」が起こることを見出し、そのような特殊な状態が生じる領域を決定した。また、同じ通過幅であっても、添加した薬剤の種類とその濃度によって、興奮波のゲート通過の特性が変化することも明らかにした。さらに、ゲート周辺の興奮波の挙動は、興奮波を発生させるために与えた刺激の周期にも大きく依存することも明らかにした。一般に、不整脈や細動が生じている時、興奮波は通常よりも早い周期で発生し伝播していくことから、興奮波の不安定性を議論する基礎データとなる。 この結果に関して、細胞の興奮性を取り入れた反応拡散方程式を用いて数値計算を行い、実験結果を再現できることを示した。 これらの結果を、論文ならびに学会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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