2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340122
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
橋本 武志 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (70283588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 卓司 国立極地研究所, 研究教育系, 教授 (40217857)
寺田 暁彦 東京工業大学, 火山流体研究センター, 研究員 (00374215)
阿保 真 首都大学東京, 大学院・システムデザイン研究科, 教授 (20167951)
江尻 省 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (80391077)
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Keywords | ラマンライダー / 火山ガス / 水蒸気 / レイリー散乱 / 噴気温度 / スペクトルカメラ / 赤外分光 / 阿蘇火山 |
Research Abstract |
本研究課題は3つのテーマから構成される.まず,2009年7月に,分担者(寺田)の所属機関である東工大火山流体研究センター(群馬県草津町)で初年度の研究打合会を行った.それぞれのテーマ担当者が開発計画の概要を紹介し,必要なスペックや克服すべき問題点を共有した.また,次年度以降に開発した装置のテストフィールドの候補地となる噴気口を下見した.以下,各テーマについて21年度の成果について報告する. 1.水滴検出用ラマンライダー:従来の水蒸気検出ラマンライダーを改良し,火山噴気中の水滴を検出できるようにすることを目的とする.水滴によるラマン散乱波長は水蒸気の場合と異なるため,フィルターの変更が必要である.21年度は,装置の仕様を決定し必要となる部材を収集した.また,装置のキャリブレーション方法についても検討を行った. 2.噴気温度測定ライダー:21年度は,まず数100mの距離から噴気の温度分布を10K以下の分解能で測定することを目標として,そのために必要となる装置の構成を検討した.その結果,装置はバイスタティックCW方式とし,レイリー散乱のスペクトル広がりを高分解能で測定する方法を採用することとした.最適なフィルター波長の組み合わせを検討するとともに,必要となる部材を購入した. 3.スペクトルカメラ:赤外吸収を利用した噴気水蒸気検出の可能性について,まずは大気水蒸気の影響の観点から検討した.その結果,噴気水蒸気による赤外吸収は,大気による吸収の100分の1程度であろうとの見積もりを得た.これを検出するために必要となる輝度分解能の高いCCDカメラと光学フィルターを導入した. いずれのテーマも,ほぼ予定通り開発を進めているが,装置の立ち上げと試験観測は22年度に行われる.2010年3月には,分担者(阿保)の所属機関である首都大学に集まり,初年度の進捗状況を報告した.
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Research Products
(3 results)