2009 Fiscal Year Annual Research Report
噴火タイプの推移予測に向けた火道流・噴煙連結モデルの開発研究
Project/Area Number |
21340123
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小屋口 剛博 東京大学, 地震研究所, 教授 (80178384)
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Keywords | 火山 / 流体 / 計算物理 / 噴火推移予測 / 減災 / 火山噴煙 / マグマ上昇 / 数値計算 |
Research Abstract |
本研究では,研究代表者のグループがこれまでに開発した火道中のマグマ上昇(「火道流」)モデルと火山噴煙モデルを連結・統合することによって,観測されるマグマ溜りの圧力変動と地表における噴火タイプの推移の関係を明らかにすることを目的とする,具体的には,主に,(課題1)定常火道流モデルの火口における出力値を3次元非定常噴煙モデルの入力値として用いることによって,定常的な爆発的噴火における噴煙のダイナミックスとマグマ溜まりの圧力の関係を明らかにする,(課題2)気液2相の速度差と圧力差を考慮した火道流モデルの安定性解析に基づいて,定常的な溶岩ドーム噴火のマグマ溜まりの圧力変動に対する安定性と爆発的噴火への遷移条件を明らかにする,という2つの課題を解決する. 平成21年度は,(課題1)については,1次元定常火道流モデル(Koyaguchi,2005)を火口の形状を考慮した場合に拡張し,「マグマ溜まりの圧力を入力値として与えたときの火口直上での噴出速度・圧力」を求め,さらに既存の1次元定常噴煙モデルに基づいて「噴煙柱崩壊による火砕流発生条件」を推定するところまで終えた.また,降下火砕堆積物のデータから火口からの噴出率を推定する手法開発を行った. (課題2)については,気相と液相の速度差のみを考慮した定常火道流モデルを幅広いパラーメータ範囲で解析し,マグマの性質と溶岩ドームの空隙率の関係を明らかにした.また,予察的研究によって,気液2相間に速度差と圧力差がある場合の定常火道流に関する従来の数値解法の問題点を明らかにし,この問題を解決する新しい数値解析法を開発した.
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Research Products
(11 results)