2012 Fiscal Year Annual Research Report
地球内核境界の構造とダイナミクスー半球構造の成因ー
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21340132
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
田中 聡 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部ダイナミクス領域, 主任研究員 (60281961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 政貴 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (20242266)
清水 久芳 東京大学, 地震研究所, 准教授 (70302619)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 内核境界 / 内核成長 / ダイナモシミュレーション |
Research Abstract |
地球内核境界の構造とダイナミクスの解明は,地球磁場を維持するダイナモのエネルギー源や地球の熱史を理解する上で大変重要である.本研究は,地震学・地球電磁気学の分野で共同して,この課題に取り組むものである.本年度は以下の項目を遂行し、研究期間の完了を迎えた.地震波解析については、日本の稠密地震観測網Hinetで観測された内核反射波PKiKPと外核反射波PcPの振幅比から内核表面における地震波反射率を推定した。これは内核東半球の表面の特性を調べることを意味する。観測の結果、地震波の周波数1Hzにおける反射率は標準モデルからの予測値に近いのに対し、2Hzの反射率は内核表面への入射角が20度以上において1Hzの反射率より二倍も大きくなることが分かった。差分法を用いた波動シミュレーションで検討したところ、内核表面に波長1.5km、高さ1.5kmもの規則的な凹凸があれば、この現象は説明できることが分かった。内核成長シミュレーションについては、外核・内核両方の熱力学的状態を満足するモデルの定式化を完了したが、十分な検討を行う時間を確保することが出来なかった。地球ダイナモシミュレーションについては、内核の半球構造がコア・ダイナミクスに及ぼす影響を調べるためのコードの開発は完了したが、テスト計算の段階で研究期間の終了を迎えた。 総括として、各々が担当する分野が予想通りには進展せず、分野を超えた連携を十分に達成することが出来なかった。しかし、今回のような試みは我々にとっては初めての事であり、良い経験となった。今後はこの経験と、今までに開発したツールを活かして、この分野の研究を推進させていけることを確信している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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