2010 Fiscal Year Annual Research Report
第四紀後期の東アジアにおける哺乳類の大量絶滅-その要因にせまる
Project/Area Number |
21340145
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
河村 善也 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00135394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 祥人 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (90175919)
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Keywords | 第四紀 / 絶滅 / 哺乳類 / 層位・古生物学 / 考古学 / 国際研究者交流 / 中国:台湾:韓国 |
Research Abstract |
平成21年度に引き続き,北は青森県から南は沖縄県におよぶ日本各地の第四紀の哺乳類化石産地(遺跡を含む)で,産出化石と化石産出層の調査・研究を行い,更新世から完新世にかけての動物相の変遷についてのデータを収集した.特に沖縄県や鹿児島県では新産地の調査を重点的に行った.さらに,その時期の人類活動や古環境変化に関するデータの収集も行った.そのようなデータも含めて,日本列島の後期更新世の動物群についての総括論文や,沖縄県宮古島の後期更新世と完新世の動物群についての論文が近日中に国際誌で出版されることになっている.また,旧石器考古学の国内専門誌にも成果の一部を投稿し,これも近日中に出版される予定となっている.このような研究により日本列島でのこの時期の哺乳類の絶滅の様相も従来よりかなり明らかになってきた.一方,中国では海外共同研究者の協力を得て,北京の研究機関ばかりでなく,浙江省にも出向いて化石産地の現地調査を行い,第四紀哺乳類化石とそれに関連する資料を収集した.さらに台湾でも海外共同研究者の協力を得て,第四紀哺乳類化石の新産地の調査を精力的に行うとともに,沖縄県産の化石の比較研究を現地の研究機関で行った.これらのほか,平成22年度には韓国にも出向いて,旧石器考古学とそれに関連する分野の国際シンポジウムで研究発表を行うとともに,現地研究者の協力を得て朝鮮半島のデータの収集や化石標本の観察などを行った.
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Research Products
(5 results)