2009 Fiscal Year Annual Research Report
造礁サンゴの骨格形成と環境情報を記録するメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
21340166
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 淳 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 地質情報研究部門, 主任研究員 (60344199)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 麻夕里 国立大学法人東京大学, 海洋研究所, 助教 (20451891)
酒井 一彦 国立大学法人琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (50153838)
|
Keywords | サンゴ / 水温 / 骨格 / 同位体 / 種内変異 / 代替指標 |
Research Abstract |
初年度(平成21年度)は、まず、ハマサンゴ(Porites australiensis)を対象に、琉球大学瀬底実験所の屋外水槽を用いて、3段階光量制御による長期飼育実験が継続された試料の分析を行なった。光量は、遮光スクリーンにより通常の-10%、-30%、-50%に減光されていた。実験には複数の元群体から切断されたクローン小群体が各光区に配置され、長期にわたり飼育された。サンゴ群体の骨格試料について間接指標として酸素同位体比と炭素同位体比を測定し、環境パラメータとの関係を検討した。酸素同位体比は基本的に水温に依存することが確認されたが、成長速度の影響も無視できないことが明らかになった。これらのサンゴ群体について、研究協力者により、パルス変調型(PAM)クロロフィル蛍光測定法による光合成量の経時変化を約1年間継続するとともに、サンゴおよび共生藻について分子生物学的手法による解析も実施した。また、室内の人工照明下での飼育実験も行ない、これらの試料を用いて骨格組成を分析し、骨格化学組成の種内変異および群体間変異を検討した。今後、Sr/Ca比などの骨格組成の分析を進め、成長速度依存性の評価検討を実施する予定である。
|
-
-
-
[Journal Article] Subtropical coral reveals abrupt early 20th century freshening in the western North Pacific Ocean.2009
Author(s)
Felis, T., Suzuki, A., Kuhnert, H., Dima, M., Lohmann, G., Kawahata, H.
-
Journal Title
Geology 37
Pages: 527-530
Peer Reviewed
-
[Journal Article] Reconstruction of the East China Sea paleoenvironment at 16 ka by comparison of fossil and modern Faviidae corals from the Ryukyus, southwestern Japan.2009
Author(s)
Mishima, M., Kawahata, H., Suzuki, A., Inoue, M., Okai, T., Omura, A.
-
Journal Title
Journal of Quaternary Science 24
Pages: 928-936
Peer Reviewed
-
-
-