2012 Fiscal Year Annual Research Report
超精密低エネルギー電子プラズマ制御による低次クラスター分子集合体の形成
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21340167
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
飯塚 哲 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20151227)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クラスター / 電子エネルギー / インパルスプラズマ / 高分子 / ナノ粒子 |
Research Abstract |
これまでの実験からガス流の存在がスパッタ金属酸化物分子の結合とクラスター化、更には球形ナノ粒子への成長に極めて重要であることが判明している。 このことを踏まえて、金属酸化物や炭素系クラスターの発生やその反応プロセスをさらに細かく時系列的に調べ、以下のことを明らかにした。 1.酸化チタンのクラスター化と結晶性に着目したところ、直流放電プラズマではアナターゼ相が主に形成された。一方、インパルス放電プラズマでは、アナターゼ相とルチル相の混相が検出された。印加パワーに対して生成量に最適地があることが分かった。クラスター同士の反応で生成されるナノ粒子径は、印加パワーとともに増加した。この原因として、パワー増加によるプラズマ密度の増加により、クラスター同士の付着反応率が低下し、流形が減少したことが考えられる。O2/Ar混合比の増加により粒子径の減少が観測され、直流放電の結果と一致した。基板表面に形成された球形ナノ構造の詳細を調べた結果、中空構造であることが分かった。 2.炭素の重合反応に伴うクラスターの成長に関しては、炭素源としてメタン、及び二酸化炭素を用いた。メタンの酸化剤としては水蒸気を用いた。水蒸気量が減少すると、メタンの重合反応が進み、炭化水素クラスターを形成することが分かった。水蒸気より生成されたOH基による反応によってメタノールが生成されることが分かった。このように炭素系ガスのクラスター化の促進と抑制に対する酸素の役割を明らかにできた。 以上の実験を通して、プラズマ中で連鎖的に起こる低次クラスターの形成過程やその生成機構の一端を解明することができた。また、連続的に進行していくナノ構造の成長や形成制御のための基礎過程の解明と、その能動的制御のための基盤技術の確立を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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