2011 Fiscal Year Annual Research Report
協同トムソン散乱計測用テラヘルツ帯高出力パルスジャイロトロンの実証管開発
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21340168
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
斉藤 輝雄 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 教授 (80143163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立松 芳典 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 准教授 (50261756)
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Keywords | ジャイロトロン / テラヘルツ / プラズマ計測 / 協同トムソン散乱 / LHD / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
平成23年度は以下の手順で研究を実施した。 研究手順1 平成23年度後半に、これまでに達成した周波数387.8GHz・最高出力62kWをさらに更新するため、発振モードの再検討、このモードに適合する電子銃の設計・製作・換装および真空窓の取り替え改造を実施した。平成23年4月以降、この改造管を用いて、新モードの発振確認、発振特性データの取得、このモードが基本波と競合せず2次高調波で単独発振することの実証の順に研究を進めた。その後、運転パラメータの一層の調整・最適化実験を進め、最終的に、周波数388.9GHz・最高出力83kWを得ることに成功した。これは、サブテラヘルツ帯2次高調波発振ジャイロトロンとして、世界最高出力の記録であり、国際会議招待講演にて報告した。 研究手順2 最終的に協同トムソン散乱(CTS)への適用を目指している核融合科学研究所のLHD装置では、300GHz帯も有望な周波数である。そこで、福井大学遠赤外領域開発研究センターに設置される12Tマグネットを用いた基本波ジャイロトロン開発を進めた。まず、12Tマグネットに適合する発振モードを選択し、電子光学系の検討に基づいて電子銃・共振器等を設計した。この際、実証管として重要な内蔵モードコンバータも設計・製作した。これらをジャイロトロン管として統合・完成した。平成24年度以降、次の展開を目指して研究を推進する。 研究手順3 サブテラヘルツ帯2次高調波発振ジャイロトロンとしての世界最高出力記録を、速報論文として印刷公表した。さらに、本研究の過程で発見した2次高調波同志のモード競合、2次高調波の単独発振条件、出力飽和の原因、2次高調波と基本波間のモード競合・モード協調現象の知見等を論文にまとめ、国際的に評価の高い学術雑誌に投稿し、本課題を完了した。
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Research Products
(15 results)