2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケールのプラズマ微細加工技術開発のためのプラズマ・固体表面相互作用の研究
Project/Area Number |
21340169
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江利口 浩二 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70419448)
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Keywords | プラズマ加工 / プラズマ化学 / 表面・界面物性 / 半導体超微細化 / 超微細加工形状 / プラズマエッチング / 反応生成物 / 表面ラフネス |
Research Abstract |
ナノスケールのプラズマ微細加工(プラズマエッチング)におけるプラズマ・固体表面相互作用について,実験・シミュレーションの両面から,表面ラフネス(凹凸)形成機構と,エッチング反応生成物の電荷状態に関する研究を進めた.具体的には,[1]モンテカルロ法をベースとした原子スケールセルモデル(ASCeM)を用いて,Cl_2プラズマによるSiエッチングとArプラズマによるSiスパッタリングによるプラズマ加工形状・表面ラフネスを比較した.その結果,イオン入射エネルギー・角度・フラックスが同じ場合,Cl_2プラズマエッチングにおける表面ラフネスの方が大きく,ラフネス形成におけるイオンと中性ラジカルの相乗効果(微小凹凸構造内表面におけるイオン散乱の効果の増進)の重要性を明らかにした.[2]古典的分子動力学(MD)法を用いて,Cl_2,Br_2プラズマによるSiエッチングにおいて表面から脱離する反応生成物の組成と速度分布の,イオン入射エネルギー・角度および中性ラジカル/イオンフラックス比に対する依存性を調べた.その結果,イオン入射角度が大きくなると(斜入射になると),低次の反応生成物がイオン入射に対して反対方向に脱離することが明らかとなり,実際のプラズマエッチングにおけるパターン側壁形成における反応生成物再堆積の挙動を示唆した.[3]プラズマ流体モデルと粒子モデルを用いて,Cl_2,BCl_3プラズマから基板表面に入射する反応粒子の挙動を解析し,さらにSi,HfO_2エッチング反応過程を現象論的表面反応速度モデルにより解析した.実験結果との比較により,電荷を有する反応生成物のエッチング速度への影響を明らかにした.
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Research Products
(2 results)