2009 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲型マイクロスポット大気圧プラズマ源による神経細胞組織の活性化
Project/Area Number |
21340173
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 孝道 Musashi Institute of Technology, 工学部, 准教授 (80260420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島谷 祐一 東京都市大学, 工学部, 准教授 (20154263)
畠山 力三 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00108474)
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Keywords | 大気圧プラズマ源 / マイクロスポット照射 / 表面改質・活性 / プラズマ-液相界面 / 細胞増殖 / 成長因子 / 一酸化窒素(NO) / NO合成酵素(NOS) |
Research Abstract |
まず、マイクロスポット大気圧プラズマ装置の製作を行った。大気圧プラズマ発生装置本体は、ガラスキャピラリー(プラズマ発生部の内径:8mm、先端部の内径:1mm)内にタングステン線(直径:1mm)を導入し、外部に筒状グランド電極を設置した同軸状構造である。プラズマ発生条件は、以下の通りである。印加電圧:5-9kV、周波数:1-3kHzであり、ヘリウム(He)ガス流量:1-1.5L/min、照射距離:5-10mm、プラズマ照射時間:1-300secの範囲にてプラズマの発生実験を行った。 実験は、培養容器(ポリプロピレン製)上にマウス繊維芽細胞(NIH3T3)を含有した培地を展開し、プラズマイオン照射処理を施した場合と未処理の場合について行った。更に、プラズマ処理を施した培養容器をCO_2-インキュベーター(培養条件:温度:37℃、CO_2ガス濃度:5%)に導入し、長時間培養と光学顕微鏡による直接観察を行った。 Heガスのみをフローさせた場合、培地内でのガス撹拌に起因した細胞の浮遊化が促進されたために細胞の成長が阻害されている。一方、プラズマを発生させた場合、細胞の浮遊化が殆んどみられず、順調に増殖することが判明した。したがって、プラズマ電界もしくは培地表面へのイオン/ラジカルの衝突等による相互作用が細胞内の成長因子に起因した増殖に大きな影響を及ぼしていると考えられる。次年度についても、細胞内の成長因子と関係が深い一酸化窒素(NO)及びNO合成酵素(NOS)について測定を継続して行う予定である。
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