2010 Fiscal Year Annual Research Report
アルヴェン固有モードの空間構造と高速イオン異常輸送の相関
Project/Area Number |
21340175
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
磯部 光孝 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00300731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 昭博 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (00390633)
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Keywords | ヘリカルプラズマ / 中性粒子ビーム加 / 高速イオン / TAE / EPM |
Research Abstract |
本課題では、将来の核燃焼ヘリカルプラズマにおける高エネルギーα粒子とMHD不安定性の相互作用、及びその結果として起こりうるα磁子の異常輸送に関わる機構の解明を目的としている。平成22年度においては、本科研費の支援を基に大型ヘリカル装置(LHD)の大半径方向外側に設置されたシンチレータ型損失高速イオンプローブの更なる高性能化を進める一方、トロイダルアルヴェン固有モード(TAE)により誘起される損失高速イオン束と磁気揺動振幅の相関、並びに同相関の磁気軸位置依存性データの取得に注力した研究を進めた。その結果、有限β効果により磁気軸位置が外側へシフトした場合、或いは外寄せ配位の場合、磁気軸がより内側にある場合に比して、磁気揺動振幅に対して損失高速イオン束の増加傾向が顕著になることが明らかになった。また、TAEの内部構造の詳細な測定を行うべく、多視線Hα光アレイの計測部の高速化を進めた結果、内寄せ、外寄せ配位においてTAEによる電子密度揺動の空間分布情報を引き出すことが出来た。同実験観測とシアアルヴェン波を取り扱う理想MHD安定性コードAE3Dから推定されるTAEによる密度揺動との比較を行った結果、実験結果は概ね再現され、配位に関わらず、比較的揺動分布は径方向に大きな広がり持つことが明らかになった。内寄せ・外寄せ配位における磁気揺動振幅に対する損失高速イオン束の増加傾向の違いは、TAEの径方向分布と言うよりは、粒子軌道の差に起因しているものと考えられ、現在粒子軌道の観点から解析を進めている所である。H22年度までに得られた研究成果については、23^<rd>IAEA Fusion Energy Conference (11-16 0ctober 2010 Daejon, Korea)にて報告を行った。
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Research Products
(10 results)