2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21350001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村越 敬 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (40241301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 勝佳 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (50321899)
保田 諭 北海道大学, 大学院・理学研究院, 講師 (90400639)
並河 英紀 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教 (30372262)
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Keywords | 微小ギャップ / 単一分子追跡 / 透過確率 / 脂質二分子膜 / ナノゲート / フィルタ効果 |
Research Abstract |
全量10^5分子程度の少量の脂質に分子膜中に数個程度含まれるターゲット分子を、そのサイズ、剛直性、電荷、カイラリティなどの性質に基づき高い精度にて分別分離する知見を得ることを目的とする。 微小ギャップ空間を通過する際の拡散挙動について全反射蛍光顕微鏡による単一分子追跡を行った。単一分子の拡散をビデオレートにて実時間追跡し、その軌跡の平均二条変位解析により拡散定数の決定に成功した。また、この求めた拡散定数の拡散時間依存性をさらに、理論解析することによりナノゲート透過時の透過確率を定量的に扱うことが可能となるが、ゲート幅を変化させた際の透過確率の変化から異種分子が局所圧縮環境にて拡散が制御される変調度を明らかにした。ゲートの幅とゲート表面修飾分子の影響を、対象とする異種分子ならびに脂質膜構成分子を変化させて系統的に検証することによって、本系における分子分別能の制御因子に関する知見が得られた。また個々のターゲット分子は、それぞれのサイズや膜内相互作用に応じて異なる拡散挙動を示すが、この基本情報をもとに、ゲートにおける拡散性変調ならびにフィルタ効果の発現強度などを系統的に検証した結果、ナノゲートにおける分子間相互作用変調に関する知見が得られた。
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Research Products
(13 results)