2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21350024
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂本 昌巳 Chiba University, 大学院・工学研究科, 教授 (00178576)
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Keywords | 絶対不斉合成 / 有機結晶 / 有機光化学 / キラルメモリー / 光学活性 / 不斉反応 / 不斉結晶 / 結晶構造 |
Research Abstract |
無秩序な有機分子が形成する有機結晶を利用したトポケミカル反応は固相光反応が有効な手段であり,我々は基質特異的反応や絶対不斉合成の成功例を報告してきた。ところが,結晶を異相間の分子間反応に応用した場合には,数々の問題があった。そこで,結晶を溶解した後でも分子構造を記憶する分子メモリー機能を用いることにより,結晶相反応では成し得なかった多様な反応系へと有機結晶の利用を拡大してきた。これまでの研究成果を受けて、超臨界流体中のキラル結晶化,分子キラルメモリーを利用した新規絶対不斉合成の開発、高度立体規則的反応の開発、分子認識等の新たな領域の開発に取り組み発展させた。 (1)超臨界流体中での結晶化によるキラリティーの発現制御:有機化合物の結晶化は、溶媒の温度や分子間相互作用、極性などの条件により変化することがよく観察される。種々条件下での結晶化を検討し、結晶構造を解析し、超臨界流体が結晶化に及ぼす影響を調査し極性と結晶多形や結晶構造の変化を検討した。 (2)分子メモリーの外的制御:有機分子のラセミ化の活性化自由エネルギーは外的な条件によりかなり大きく制御することが可能である。ラセミ加速度を制御して高い光学純度でのキラル結晶化を行い,結晶を溶解した後のラセミ加速度を制御して光学活性化合物に導くことができた。 (3)新規キラル分子メモリーの創製と絶対不斉合成の開発:キラル分子メモリーの手法を用いた不斉還元反応,イリドとの反応,カルベンとの反応,不斉触媒反応系への展開を幅広く展開した。 (4)結晶化によるジアステレオマー制御:キラル分子メモリーの手法は絶対不斉合成に限らず,ジアステレオ選択的反応へも応用が可能である。結晶化(CIDT法)により制御された不斉環境を均一系での分子メモリーとして活用した高ジアステレオ選択的反応を開発した。
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Research Products
(24 results)