2009 Fiscal Year Annual Research Report
金ナノ粒子被覆マイクロビーズの導電性を利用する新規検出法の開発
Project/Area Number |
21350044
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
長岡 勉 Osaka Prefecture University, 産学官連携機構, 教授 (00172510)
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Keywords | 樹脂マイクロビーズ / 金ナノ粒子 / ナノ粒子被覆マイクロビーズ / DNA / 電流検出 / 金メッキビーズ / 導電性ポリマー / 過酸化 |
Research Abstract |
最近,ナノ技術のめざましい発展に伴い,それらを分析化学に応用する試みも多数みられる。ただし,これら技術の実用化には依然多くの障壁が存在することも事実である。本研究は,ナノ技術の中でも進展著しい金属ナノ粒子を要素材料として選択し,これをミクロ技術と融合して分析化学に応用する。この手法により提案課題の速やかな実用化を目指す。本研究の目的は,蛍光測定や表面プラズモン共鳴法などの高感度計測法に対して,十分な競争力を有する計測技術を開発することにある。本手法は特定の化学反応・相互作用に限定されないため,汎用的なセンシング・プラットフォームとして発展させることを目標とする。 本年度は主にマイクロビーズ導電性の制御とビーズへの分析化学的機能性の付与に関して検討を行った。実験では数MΩ程度の導電性ビーズを利用するが,測定の再現性のためには,できるだけ抵抗のばらつきの少ないビーズが必要となる。マイクロ電極を利用してビーズの1個当たりの導電性を測定したところ,標準偏差が10%以内のビーズの作製に成功し,基板上に配置した電極により測定を行うことが可能になった。さらにSEM等の観測により,金ナノ粒子は均一に樹脂表面に固定されていることが分かった。これらの結果を得て,金ナノ粒子被覆樹脂ビーズへの機能性付与に関して,研究を行った。チオール化DNAプローブを粒子表面に修飾した樹脂ビーズ,および導電性ポリマー分子鋳型機能を有する樹脂ビーズの開発に成功した。
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