2010 Fiscal Year Annual Research Report
金ナノ粒子被覆マイクロビーズの導電性を利用する新規検出法の開発
Project/Area Number |
21350044
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
長岡 勉 大阪府立大学, 産学官連携機構, 教授 (00172510)
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Keywords | 樹脂マイクロビーズ / 金ナノ粒子 / ナノ粒子被覆マイクロビーズ / DNA / 電流検出 / 金メッキビーズ / 酵素 / 磁性樹脂マイクロビーズ |
Research Abstract |
最近,ナノ技術のめざましい発展に伴い,それらを分析化学に応用する試みも多数みられる。ただし,これら技術の実用化には依然多くの障壁が存在することも事実である。本研究は,ナノ技術の中でも進展著しい金属ナノ粒子を要素材料として選択し,これをミクロ技術と融合して分析化学に応用する。この手法により提案課題の速やかな実用化を目指す。本年度の研究成果は以下の通りである。本手法は特定の化学反応・相互作用に限定されないため,汎用的なセンシング・プラットフォームとして発展させることを目標とする。 1) バイオビーズの作製および特性評価実用的な分析化学的検討を行うため,金被覆マイクロビーズの表面にバイオレセプタを修飾した。バイオレセプタとしてDNAおよび酵素を使用した。修飾は磁性樹脂マイクロビーズをまず金めっきし,その後チオール化した上記物質を固定した。修飾量はスペクトル,電気化学手法により決定した。 2) 定量感度の検討 本分析法が実用的に使用されるには,測定感度が重要である。本年度の計画として,高精度なチップおよびプローブ電極を試作し,さらに定量的な検討を行った。まず,磁性電極を作製しこの表面を金薄層によりコーティングした。この電極上に上記バイオビーズを集積し,定量条件を電気化学的に検討した。その結果,HRPを修飾した電極では,多くのバイオ分析で必要とされる過酸化水素を高感度に定量することが可能となった。
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