2009 Fiscal Year Annual Research Report
色彩可変ポリマーを利用した超高感度アニオンセンサーの開発
Project/Area Number |
21350058
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
覚知 豊次 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (80113538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 敏文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80291235)
堺井 亮介 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90507196)
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Keywords | アニオンセンサー / π共役系ポリマー / ポリアセチレン / 比色分析 / ホスト・ゲスト相互作用 / 超分子化学 / キラル |
Research Abstract |
様々なアニオン種の定性、定量分析の必要性が医療や環境測定を含むあらゆる領域で高まっている。従って、高感度アニオンセンサーの開発が近年活発に検討されているが、これらは有機溶媒中での使用にとどまっており、水中アニオン種の選択的かつ高感度検出システムの開発が強く求められている。本研究では水中アニオン種の定性、定量分析を可能とするポリマーベースの超高感度アニオンセンサーを開発することを目的としている。当該年度は特に、様々なレセプター部位を有するポリマーの合成とアニオン認識能の評価を行った。 アミノ酸を出発原料として用い、ウレア基、アミド基、スルホンアミド基などのアニオンレセプターを側鎖に有するフェニルアセチレンモノマーを精密合成した。重合触媒にロジウム(I)触媒を用いることで、高分子量のポリアセチレンが収率良く得られた。また、各種機器分析から、生成物が目的とするポリアセチレンであることを確認した。生成ポリマーのアニオン認識能は、紫外可視吸収スペクトル測定(UV-Vis)および円二色性測定(CD)を用いて詳細に評価した。合成した全てのポリアセチレンは様々なアニオン種とホスト・ゲスト相互作用により錯形成することがわかった。また、レセプターや側鎖構造のわずかな差が、アニオン認識能に強く影響を及ぼすことが明らかとなった。得られた成果は、本研究の目的とするアニオンセンサー材料の開発に繋がる重要なものとなった。
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Research Products
(14 results)