Research Abstract |
1.重合度がほぼ2倍異なる末端に水酸基を有する均-it-およびst-MMAを超臨界クロマトグラフィーを用いて単離し,テレフタル酸ジクロリドを連結剤とする縮合反応を行った。反応混合物からSFCを用いて目的のステレオブロックPMMAを単離した。このうち,it-およびst-PMMAブロックの重合度,DP(it-,st-)=(19,39),(20,41),および(21,43)の均一ポリマーについて,コンプレックス形成溶媒であるアセトンを溶離液とするSEC測定を行ったところ,30℃ではDP(it-,st-)=(21,43)のみが分子内コンプレックス形成によるピークを示し,コンプレックス形成の鎖長依存性が明確に示された.今後,Langmuir-Blodgett(LB)法を用いたSCの形成とその構造を精査し、超分子の設計指針に結び付ける. 2,it-PMMAあるいはst-PMMAブロックとクリック反応可能なアルキン基あるいはアジド基を有する立体規則性ブロック共重合体のクリック反応を行い,立体規則性の枝を持つ分岐ポリマーを合成した.コンプレックス形成溶媒中では反応はやや抑制される傾向がみられ,分子間会合がトリガーとなる高分子反応には至らなかった.ブロックポリマーの設計,反応条件の検討がさらに必要と思われる. 3。D-,L-ポリ乳酸(PLA)からなるステレオコンプレックスについてLB法で検討を行い,既にステレオコンプレックスの分子像観察に成功している.PLAとヘテロステレオコンプレックスを形成することが最近見出されたポリ-2-ヒドロキシ酪酸(P(2HB))を用いて、同様にステレオコンプレックス形成を検討した.LB膜中でもD-PLA/P(S-2HB),L-PLA/P(R-2HB)の立体規則性が対象的なペアーではステレオコンプレックスを形成するが,逆のの立体規則性が類似のペアーではステレオコンプレックスを形成せず,単独結晶を形成することを確認した.また、本ヘテロステレオコンプレックスについても分子像を観察することに成功した.非多重らせんの超分子形成法として新規な自己組織化法として検討を進める.,
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