2009 Fiscal Year Annual Research Report
ケミカルバイオロジー手法による腸内常在菌への抗原提示と粘膜ワクチンへの展開
Project/Area Number |
21350090
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
貞許 礼子 お茶の水女子大学, お茶大アカデミック・プロダクション, 特任助教 (50372264)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸田 敏明 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (20170186)
|
Keywords | 感染症 / 癌 / 細菌 / 生体機能利用 / 生体分子 |
Research Abstract |
申請者は生きたバクテリアの表層に目的の機能性官能基を提示する「バクテリア表層の化学改変技術」を開発・改良してきた。この技術をIn vivoでつかうことで、我々の腸内に存在する腸内常在菌に抗原を提示させることが可能になると考えた。腸管常在菌は腸管から効率よく樹状細胞などに取り込まれることがわかっており、本手法は遺伝子組み換えを使わない新しい視点での粘膜ワクチンの基礎技術として期待できる。そこで、動物細胞と細菌の共培養系において、バクテリア細胞壁前駆体として用いるGlcNAC誘導体が細菌だけに取り込まれること(オルソゴナル性)が重要となる。細胞壁前駆体としてGlcNAc-1リン酸誘導体を使って、動物細胞への影響を見た。ポジティブコントロールとして動物細胞に取り込まれることがわかっているManNAc誘導体を用い、細胞としては腸管上皮細胞モデルとしてよく用いられるCaco-2,Jurkat細胞を用いて行った。どちらの細胞においても、GlcNAc誘導体は細胞増殖に影響せず、また、細胞表面修飾は観察されなかった。 このことから、この化合物は生体内でのバクテリア特異的な修飾に使用可能であることが示唆された。
|
Research Products
(5 results)