2010 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子とイオン液体による超安定動作およびトレーニング効果を有する電解伸縮
Project/Area Number |
21350103
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金藤 敬一 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (70124766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶋 授 九州工業大学, 先端エコフィッティング技術研究開発センター, 准教授 (10226772)
永松 秀一 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 助教 (70404093)
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Keywords | 導電性高分子 / 電解伸縮 / ポリピロール / 人工筋肉 / ソフトアクチュエータ / イオン液体 / Stress-Strain曲線 / 発生力 |
Research Abstract |
22年度の研究実績を下に箇条書きする。 1)イオン液体を用いたポリピロールの電解伸縮の安定性。 導電性高分子の電気化学的酸化・還元による電解伸縮は、印加電圧の電位幅を広くすると伸縮率は大きくなるがサイクル寿命が著しく低下する。イオン液体を用いると、電解液が安定であるためサイクル寿命が一段と改善された。 2)イオン液体によるピロール膜の電解伸縮機構と膨潤 イオン液体の分子体積は大きく電解伸縮が起こり難いと予想されるが、実際、伸縮率は小さく3%程度であることが判った。また、初期還元で15%程度の膨潤が起こることも判った。これは、イオン液体膜を用いた電解伸縮はイオン液体のカチオンのみが出入りするためである。有機電解液の場合は有機溶媒がピロール膜を膨潤させ溶媒和したイオンが出入りするので、大きい伸縮率が得られるが、イオン液体の場合はイオンのみで伸縮率が有機電解液より、小さい理由が明らかとなった。 3)ポリピロール薄膜のイオン液体中での伸縮率-応力曲線 イオン液体では、発生力(Blocking force)は1MPa程度で、有機電解液より格段に悪いことが分った。
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