2009 Fiscal Year Annual Research Report
特異的な電気二重層挙動の解明と高性能キャパシタへの展開
Project/Area Number |
21350106
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
石川 正司 Kansai University, 化学生命工学部, 教授 (30212856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 雅紀 関西大学, 化学生命工学部, 助教 (80527119)
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Keywords | 電気二重層 / キャパシタ / コンデンサー / イオン液体 / 炭素電極 |
Research Abstract |
課題「電極構造により発現する特異的二重層容量」:電位依存二重層容量成分の発現条件の把握:(概要)イオン液体のカチオンを混合塩として複数使用すると、カソーディックな分極で容量増加することを見出した。これは電気二重層の電場の中におかれた、サイズが小さく高電荷密度のカチオンが、優先的に内部ヘルムホルツ層に配向していることを意味し、この機構を考慮すると二重層容量の電位依存性が説明できることが明らかとなった。 課題「イオン液体により構築される特異的二重層構造」:無溶媒イオン液体の特異的二重層容量の発現条件の把握:(概要)無溶媒イオン液体の静電容量と溶媒含有イオン液体の静電容量の差を観測し、これが電極材料にどのように依存するのか精査した。その結果、溶媒に依存するグループと依存しないグループに大別されることが分かった。容量依存の詳細な理由は検討中であるが、溶媒の存在が電荷分離に欠かせない電極構造と、不要な電極構造があると推測され、イオン液体特有の二重層構造の存在が示唆された。この情報を基に、電池系の電極界面についてもイオン液体電解液側から最適化を行った。これらの検討から、二重層構造の最適設計はキャパシタと電池の両者に応用可能であることが分かった。 課題「新しい二重層容量発現機構を利用したデバイス化」:デバイス化のための基礎条件探索:(概要)上記の検討で用いた電解質に適用可能な各種電極材料の設計を行った。一方、電解液自身についてはイオン液体ゲル化系を発展させた。この検討の中でアルギン酸イオン液体ゲルが界面抵抗を減少させる、非水系イオン液体ゲル電解質として非常に優れており、高電圧作動可能かつ高速充放電可能なキャパシタが構築可能であることが分かった。
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[Journal Article]2009
Author(s)
石川正司
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Journal Title
物質工学入門シリーズ 基礎からわかる電気化学(森北出版)
Pages: 19-24, 58-85, 132-140
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[Journal Article]2009
Author(s)
石川正司
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Journal Title
次世代キャパシタ開発最前線-大容量・高耐圧化のための材料・構成から二次電池とのハイブリッドおよび最新応用動向まで-(技術教育出版社)
Pages: 98-109
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