2010 Fiscal Year Annual Research Report
電子供与体/受容体ナノ相分離構造のデザインによる高効率有機薄膜太陽電池の創製
Project/Area Number |
21350108
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福島 孝典 独立行政法人理化学研究所, エネルギー変換研究チーム, チームリーダー (70281970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 伸治 独立行政法人理化学研究所, エネルギー変換研究チーム, 基幹研究所研究員 (10525348)
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Keywords | 自己組織化 / 太陽電池 / 超分子化学 / 分子性固体 / 有機化学 / 電子供与体 / 電子受容体 / ナノ構造 |
Research Abstract |
本研究は、電子供与性・受容性機能団の空間特異的集積化を実現し、高性能な光電変換機能材料の創製を目的としている。本年度は、前年度に引き続き、(1)電子供与体であるヘキサベンゾコロネン誘導体が形成する自己組織化ナノチューブを基盤とする光電導性ナノ材料の開発、(2)p/nヘテロ接合の精密デザインを可能にする、非相容性側鎖を利用するアプローチの一般性の検証、(3)共有結合と分子間相互作用の共同的利用による機能団の階層的かつ大面積集積化法の開拓、(4)一次元シリンダー構造を有する新奇な電子機能活性分子の開発、これら4つの課題を中心に研究を展開した。(1)に関しては、光により電子状態が変化する機能団をナノチューブ表面に組み込むことにより、光電導性が変調可能な物質の開発に成功した。(2)では、電子活性機能団の構造によらず、本研究のアプローチが有効であることを示した。(3)の研究では、メソゲンとして働く機能団を、ポリマーブラシ側鎖に導入するという新しい分子設計戦略を考案し、当にナノからマクロスケールで構造規制された薄膜材料を創製することに成功している。(4)で開発した分子においては、可逆な多電子酸化反応を実現し、さらに動的応答分子系の構築へと展開した。以上を通じて、本研究目的を達成する上での重要な知見を得るとともに、研究当初は予想もしなかった極めてインパクトの高い派生研究へと発展させることができた。次年度には、特に(3)、(4)の展開研究を精力的に進め、特異構造を有する光電変換機能材料のコンポーネントの開発とその薄膜化によるデバイス作製と物性評価を行う予定である。
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Research Products
(47 results)
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[Journal Article] Redox-responsive molecular helices with highly condensed π-clouds2011
Author(s)
E.Ohta, H.Sato, S.Ando, A.Kosaka, T.Fukushima, D.Hashizume, M.Yamasaki, K.Hasegawa, A.Muraoka, H.Ushiyama, K.Yamashita, T.Aida
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Journal Title
Nature Chemistry
Volume: 3
Pages: 68-73
Peer Reviewed
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