2012 Fiscal Year Annual Research Report
ソルボサーマル反応による硫化物ナノ粒子の合成と酸素還元触媒の開発
Project/Area Number |
21350116
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
柳澤 和道 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (90145110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小槻 日吉三 高知大学, 学内共同利用施設等, 副学長 (80093954)
恩田 歩武 高知大学, 教育研究部総合科学系, 講師 (80335918)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ソルボサーマル反応 / 硫化物 / セレン化物 / 酸素還元触媒 |
Research Abstract |
モリブデンカルボニルと固体イオウを原料としてi-プロパノール中でソルボサーマル反応を行なうと,単分散した真球状の生成物が得られた。本年度はこの反応の普遍性を調べるために,カルボニル原料や溶媒の種類を変えて,合成実験を行なった。まずモリブデンカルボニルを原料として,400℃で溶媒の影響を調べた。エタノール,プロパノール(i-とn-),ブタノール(n-と2-)を溶媒としたところ,いずれの実験でも低結晶性硫化モリブデンが生成し,生成物の形態は球状でn-プロパノールとn-プロパノール中では粒子の凝集が観察されたが,他の溶媒中ではきれいな分散球であった。球の大きさは,溶媒により変化した,また,ルテニウム,ロジウム,レニウムのカルボニルを原料とした場合にも,原料に相当する硫化物が,基本的には球状粒子として生成した。硫化モリブデンは最も低結晶性で大きな単分散球として生成し,硫化ロジウムが最も結晶性が高く微細な球状粒子が凝集した形で生成した。原料の種類や溶媒の種類により生成物が変化する様子から,球状粒子の生成はカルボニルとアルコールとの反応による重合体生成が引き金となる同一生成機構によるものと考えられる。 反応系に炭素を添加し,酸素還元用触媒能を合成した。昨年までの研究で,炭素を添加して合成した硫化ルテニウムが比較的高い酸素還元触媒能を有することがわかった。しかし,合成条件をいろいろ変化させても性能が向上しないので,イオウではなくセレンを原料として触媒を合成した。その結果,触媒の無触媒能は格段に向上した。しかし,セレン化ルテニウム触媒の性能も白金触媒の性能に達することはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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