2011 Fiscal Year Annual Research Report
光検出NMR法の開発とパイ共役系高分子デバイスへの応用
Project/Area Number |
21350125
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
浅川 直紀 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80270924)
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Keywords | 光検出磁気共鳴 / パイ共役系高分子 / ポリアルキルチオフェン / 高分子デバイス / 確率共鳴 |
Research Abstract |
本研究は、電子励起状態での核磁気共鳴観測を行う光検出磁気共鳴装置の開発と、パイ共役系高分子薄膜デバイス素子のダイナミクスへの応用に関するものである。前年度に、静磁場とマイクロ波磁場を印加可能な温度可変分光用測定冶具を用いたパイ共役系高分子薄膜の光検出磁気共鳴の検出を主目標として研究を行った。しかし、その検出感度は低く十分とは言えなかった。そこで、平成23年度は、マイクロ波の試料への印加を確実にし、かつ、感度向上を目指すべく、数1500 Oe程度の磁場条件下で磁気共鳴実験が可能な空洞共振器を作製し、光検出磁気共鳴装置の部分装置である電子スピン共鳴装置の作製と並行して光検出磁気共鳴分光装置の作製を目指した。さらに、ポリアルキルチオフェンやポリフルオレンを用いたクロスバージャンクション型の確率的閾値素子の作製を行い、光検出磁気共鳴法の適用を試みた。また、最終年度として研究の総括を行った。 具体的には、光検出磁気共鳴信号の検出を高感度化するために、4-6GHzに共振周波数をもつ空洞共振器を作製し、電子スピン共鳴装置を作製した。空洞共振器の大きさ変更により、この周波数領域の複数の共鳴周波数での磁気共鳴を観測することができた。これは、分子ダイナミクスのゆらぎのスペクトル密度関数を与えるため、高分子のゆらぎを利用する生体模倣型デバイス素子の研究開発を後押しするものである。また、光検出磁気共鳴法では、レーザー光の導入が可能なスリットを空洞共振器に設け、かつ、迷光防止のために試料周辺を単純化することが望ましい。そのために、通常の磁場変調コイルを除去しマイクロ波の周波数変調や強度変調により電子スピン共鳴信号の観測を行うことができた。現段階では、高分子デバイス素子のための周波数可変の電子スピン共鳴装置の作製に成功したが、光検出磁気共鳴測定のためには、装置のノイズ低減などの最適化が必要である。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Solid-state NMR for polymer thin film devices2011
Author(s)
Toshiki Obata, Naoki Asakawa
Organizer
The International Symposium on Nuclear Magnetic Resonance 2011 : The 50^<th> Memorial Annual Meeting of the Nuclear Magnetic Resonance Society of Japan
Place of Presentation
大桟橋ホール(横浜市)
Year and Date
2011-11-16
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