2011 Fiscal Year Annual Research Report
水素結合性の光架橋性高分子液晶の光配向を基盤とする機能性分子の光配向制御
Project/Area Number |
21350129
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
川月 喜弘 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (60271201)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 和也 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (90305681)
近藤 瑞穂 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (70447564)
|
Keywords | 光配向 / 高分子液晶 / 光機能材料 / 機能性色素 / 高分子合成 / ブロックポリマー / 蛍光 / 高分子物性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、水素結合性(H-)PPLCの光配向制御技術を基盤として、水素結合性部を有する機能性分子を、光分解・反応することなく効率的に複合化し導入・再配向することにより新たな機能が付加された光電子材料を創出することである。 今年度はこれまでに合成したフルオレン系蛍光色素に加え、末端にピリジン環を有するオリゴチオフェン系蛍光色素を合成し、それらと種々の酸性度のカルボン酸および水素結合性高分子液晶との複合体の発光特性を調べた。その結果、発光波長の挙動はこれまでのフルオレン類との複合体の発光特性と類似であることならびにアンモニア蒸気などで発光波長が可変できることを新たに見いだした。また、水素結合性のカルボン酸と疎水性のフッ素を含有する側鎖を有するランダム共重合体およびブロック共重合体をRAFT重合により合成し、それらと蛍光性色素との複合体における発光挙動を精査した。その結果、ブロック共重合体中ではカルボン酸基の含有量にしたがって発光波長がレッドシフトするのに対し、ブロック共重合体中では蛍光性色素はカルボン酸部と効率的に水素結合することで、共重合比に関わらずレッドシフトすることを明らかにした。さらに、その水素結合を外部からの熱や溶媒蒸気によってON-OFFできることを見いだし、蛍光発光波長の可逆的制御に成功した。 一方、光配向性材料としてこれまでに知られているフェニルベンゾエートメソゲンを有する高分子液晶において、偏光選択光フリース転位を利用することでも光配向できることを見いだし、種々のベンゾエートメソゲンを有する新規高分子液晶を合成し、これらの詳細な挙動を解析した。さらに水素結合性を付与することで単純な光配向性高分子液晶をもちいた機能性色素との複合体への展開を開始した。
|
Research Products
(37 results)