2010 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体ファセット変調構造の創製と広帯域・連続スペクトル白色LEDの開発
Project/Area Number |
21360007
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平松 和政 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50165205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 秀人 三重大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70209881)
元垣内 敦司 三重大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00303751)
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Keywords | 窒化物半導体 / GaN / 選択成長 / 非極性 / ファセット変調構造 / 転位 |
Research Abstract |
本研究では、MOVPE法を用いて、a面やm面のGaN上に選択成長法を用いて、ファセット形態を作製し、その成長条件の制御によって、ファセット形態を制御する。本年度は昨年度に引き続き、r面サファイア上に成長したa面GaN上でのファセット制御のための成長条件の検討とファセット制御機構の考察行いながら、ストライプ型及びドット型のファセット変調構造の作製を行う。 MOVPE法によりr面サファイア上にa面GaNを成長させ、その上にストライプ状のSiO_2マスクを作製し、成長条件(温度、圧力)を変化させてGaNの選択成長を行った。成長温度が1100℃の場合、(0001),(000-1),(11-20)面が見られた。圧力が300Torrの場合、{11-22}面が現れ、100Torrの場合、{11-22}と(000-1)面のみが観測された。リアクタ圧力を変えることによって、ファセット面の制御が成功した。CLによる表面及び断面観察を行い、下地GaNの貫通転位は窓部では直進し、横方向成長した部分では転位は大幅に減少し、{11-22}面で転位の曲がりを観測した。無極性窒化物半導体は成長方向に分極電界を発生しないため注目を集めているが、現在r面サファイア上に成長したa面GaN薄膜には多くの転位が存在し、結晶品質を上げる必要があることが今後の課題であるが、ファセット面の制御技術により、a面GaNの転位低減することができれば、高性能な連続広帯域スペクトルを有する白色LEDの実現が期待できる。
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