2013 Fiscal Year Annual Research Report
有機FETの短チャネル化による超高速応答有機FETの開発
Project/Area Number |
21360011
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤井 恵 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50437373)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 有機デバイス / OFET / 高速応答 / SWNT / 平坦電極 |
Research Abstract |
本研究の目的は、有機FETを短チャネル化し、有機FETとしては未踏のMHz―GHz領域の高周波数素子を作成することにある。平坦ナノギャップ電極を用いて作製するルブレンFETは、チャネル長300-500nmで1-5cm2/Vsという高い移動度を持ち、10-100MHzという周波数特性を有すると期待できるが、現状の素子構造では大きな寄生電気容量の為に本来持っている高速応答を計測することが出来ない。よって本研究では短チャネルかつ高移動度を持ち、発現する高周波数特性を計測可能な新たなFET素子構造をデザインし、その素子作製を行ってきた。 前々年度までに絶縁体基板上に独立金属ゲートと酸化膜を成膜し、その上にソースドレイン電極を形成したゲート分離型ボトムコンタクト素子を作製した。しかし移動度は0.04 cm2/Vsと小さいものとなり、周波数特性は約6 MHzであった。前年度は、素子性能低下の要因である微細構造周辺の構造の乱れによる接触抵抗をゲートに印可する電圧によって制御する試みを行ったが、大きな高速応答性能の改善には至らなかった。 最終年度である25年度は、同様の独立ゲートによる性能向上を予定していたが、単層カーボンナノチューブ(SWNT)のFET素子性能の向上に取り組んだ。SWNT素子は既に高い移動度や高速応答が実現されているが、作製方法には制限がある。SWNTを用いて有機材料と同様にウエットプロセスによってボトムコンタクト電極に高性能の素子が作製可能であれば、応用的にも非常に意義深いと考えた為である。結果として独自に作成した平坦電極上にスピンコート法で作製したSWNT -FET素子において、平坦化していない電極を用いた場合よりも高い両極性を示すことが判った。また、平坦電極間にはより多くのSWNTが架橋した。移動度は約1 -5cm2/Vs程度と、決して高いとは言えないが、簡便な方法において様々なセンシング素子に利用可能なSWNT短チャネル素子を作成し得ることを示すことが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)