2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360013
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
武内 道一 Ritsumeikan University, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 准教授 (60284585)
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Keywords | 深紫外発光素子 / 結晶成長 / III族窒化物半導体 / 量子井戸 / AlN / AlGaN / 縦型発光素子 / レーザーリフトオフ |
Research Abstract |
研究初年度であった平成21年度は、これまでレーザーリフトオフに頼っていて非常にセンシティブで歩留まりがわるかった基板剥離法を新たなものとするために、Si基板を導入した。 1.Si基板成長前処理の検討 通常、成長前処理としてバッファードフッ酸に浸し、水素終端させた表面を形成し成長炉に持ち込むのだが、AlN成長のような高温成長にたいしては終端水素が脱離する可能性があった。この点について検討した結果、フッ化アンモニウムが混入されたバッファードフッ酸ではなく、純水による希釈フッ酸を用いたほうが安定な表面を保持できることを見いだした。 2.初期成長過程の検討 GaN層の下地層にAlN層をSi基板のシード層として用いる手法はよく知られている。これは金属GaとSiの共晶反応が成長中にも継続的に起こり、Si基板が浸食されるのをAlN層でカバーして防ぐためであることと、GaNとAlNの格子定数差からクラックを抑制するためである。AlGaN層を形成する場合、AlN層との格子定数差が小さくなることからクラック発生の問題が非常にシビアになるのだが、これを成長膜中にボイドを自然形成することが可能となる初期成長シード形成法を見いだした。この手法では、自発的ELO機構も働き、転位密度低減も同時に可能となった。 3.自立AlGaN on Al/Siテンプレートの作製 クラックフリーで形成したAlN/Siテンプレート上に形成したAlGaN層ウェハを、フッ酸と硝酸の混合液によりSi基板をエッチングすることによりエピ層のみの自立薄膜を得た。基板剥離がこの手法で可能となることを実証した。
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Research Products
(19 results)