2010 Fiscal Year Annual Research Report
形状基板によるエバネッセント光の空気伝播光変換技術の研究
Project/Area Number |
21360016
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
王 学論 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (80356609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 睦郎 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (90356717)
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Keywords | エバネッセント光 / 空気伝播光 / 光取り出し効率 / リッジ構造 / GaAs / AlGaAs / 放射パターン / MOCVD |
Research Abstract |
本研究の目的は、光学的手法を用いて表面に微細なリッジ構造を持つ半導体材料において発現するエバネッセント光の高効率空気伝播光変換現象の基本的性質を明らかにすることである。平成22年度では、光取り出し効率(エバネッセント光-伝播光変換効率)をより正確に評価するために、角度分解フォトルミネセンスによる発光強度の3次元空間分布測定を行った。その結果、発光はリッジストライプに垂直な面内においてリッジ平坦面の法線方向に強く局在されており、ストライプに水平な面内において非常にブロードな空間分布を示していることが分かった。3次元的には、発光はリッジストライプに沿った細い帯の形を示している。上記のように得られた3次元放射パターンから求められたリッジ構造の積分発光強度を平坦基板試料と比較することにより、表面にSiO_2膜が形成されているリッジ構造の光取り出し効率は40~50%程度であることが判明した。 さらに、22年度では、デバイス応用上重要なリッジ構造形成方法として、微細加工技術(フォトリソグラフィー、ウェットエッチング)を用いた平坦基板上へのGaAs/AlGaAsリッジ構造の直接形成技術およびMOCVD選択成長法による絶縁膜マスク(SiO_2)が配置された平坦基板上へのGaAs/AlGaAsリッジ構造形成技術の開発を行った。しかし、選択成長の場合、SiO_2マスク上へのAlGaAs多結晶の析出によりリッジ構造の傾斜面に大きな揺らぎが発生し、エバネッセント光結合現象の観測が困難であることが分かった。今後、マスクの形状および成長条件の最適化を行うことにより、多結晶析出のないリッジ構造の実現を目指す。
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Research Products
(6 results)