2011 Fiscal Year Annual Research Report
形状基板によるエバネッセント光の空気伝播光変換技術の研究
Project/Area Number |
21360016
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
王 学論 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (80356609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 三聡 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進パワーエレクトロニクス研究センター, 研究チーム長 (10357212)
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Keywords | エバネッセント光 / 空気伝播光 / リッジ構造 / 結合 / GaAs / GaN / FDTD |
Research Abstract |
本研究の目的は、光学的手法を用いて表面に微細なリッジ構造を持つ半導体材料において発現するエバネッセント光の高効率空気伝播光変換現象の基本的性質を明らかにすることである。平成23年度では、FDTD(有限差分時間領域法)シミュレーションおよびフォトルミネセンス(PL)発光パターンの温度依存性測定により、GaAsリッジ構造におけるエバネッセント光結合効果の光源位置依存性を調べた。その結果、幅がリッジ平坦面の横幅と同程度の活性層の全域に存在する光源に対して、エバネッセント光の結合効果が発現していることが分かった。さらに、光源をリッジの中心付近に配置した場合、エバネッセント光から変換された伝播光はリッジ平坦面の法線方向に強く局在されていることも判明した。この結果は、活性層の幅をリッジ平坦面の幅より狭くすることにより、指向性の高い革新的発光ダイオード(LED)の実現が可能であることを意味する。 また、平成23年度では、本現象をGaN/InGaN系材料へ応用するため、微細加工技術による平坦GaN試料表面上へのリッジ構造作製プロセスの開発も行った。方法として、まず、フォトリソグラフィーにより試料表面上に形成したストライプ状のフォトレジストパターンを高温(~180℃)でリフローさせることにより、両端がテーパー状のフォトレジストマスクを作製した。次に、上記フォトレジストパターンをマスクに用いて誘導結合プラズマ(ICP)法によりGaN試料をエッチングした。その時、レジストマスクのテーパー形状がGaN表面に転写され、試料表面上に微細なリッジ構造が形成される。FDTDシミュレーションを行った結果、このように形成したリッジ構造を用いてエバネッセント光の結合現象を発現させることが可能であることが分かった。
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Research Products
(6 results)