2009 Fiscal Year Annual Research Report
GPUを用いた粒子法シミュレーションの高速化に関する研究
Project/Area Number |
21360044
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越塚 誠一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80186668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 幹夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (00391342)
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Keywords | 粒子法 / GPU / 非圧縮性流れ / 陽解法 / 半陰解法 / 擬圧縮性 / 自由表面 / MPS |
Research Abstract |
平成22年度は以下の4項目の研究を実施した。 (1)GPUによるDEMシミュレーションの研究 平成21年度に整備した複数のGPUを備えた計算機を用いて、離散要素法(DEM, Discrete Element Method)による粉体流動のシミュレーションの高速化の研究をおこなった。 (2)流体解析や固体解析の粒子法(MPS法)に対するGPUによる計算手法の研究 平成21年度の研究により、流体解析においても固体解析においても陽的なアルゴリズムが高速であり、大規模計算に適しており、GPUにおいても性能を発揮しやすいことがわかった。そこで、陽的なアルゴリズムを研究対象とする。流体解析においてはマッハ数を変化させて非圧縮条件を満たすと同時に高速な計算を行うための条件を研究した。固体解析においては、ヤング率やポアソン比なとの物性が時間刻み幅の制限値に与える影響を調べた。 (3)実数の倍精度計算の研究 平成21年度に購入した最新のGPUでは、既に実数の倍精度計算が、専用のストリーミングプロセッサによって、単精度と大きくは違わない性能が得られることがわかった。今後、GPUの開発は倍精度計算を重視するとのことで、倍精度計算による工学的なシミュレーションは高速に実行可能とした。 (4)複数のGPUを用いた並列計算の研究 現在のGPUではGPU間のデータ転送に時間がかかり、複数のGPUを用いた計算ではデータ転送をできるだけ少なくしなければ、並列性能は得られない。粒子法においては、各GPUが扱う領域のうち、境界付近の粒子のデータだけを別のGPUと通信することで、並列性能を高めることができる。こうしたGPUの特性を踏まえた粒子法における高速並列計算に関して研究を進めた。
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Research Products
(6 results)