2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノメカニックスの新展開-ナノ領域における古典連続体力学適用の下限界の存在-
Project/Area Number |
21360051
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
古口 日出男 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (90143693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 貴彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (00467945)
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Keywords | 連続体力学 / ナノメカニックス / 表面応力 / 特異応力場 / 異方性弾性論 / デジタル画像相関法 / 界面 / ひずみ計測 |
Research Abstract |
本研究は,三次元接合体端部のナノ領域の応力特異場に着目して,古典連続体力学の適用限界と表面応力の特異応力場への影響を明らかにし,ナノメカニックス連続体力学の適用範囲を明らかにしようとするものである. 1.昨年度の計画通り,試作した微小領域のひずみ分布を計測の実験装置を用いて,作成した単結晶のSiと接着材の微小接合体に曲げ変形を加えて接合端部のナノ領域における変位分布を走査プローブ顕微鏡により,画像データを取得し,デジタル相関法でひずみ分布を調べた.その結果,試験片にエッジの加工精度をさらに向上する必要があることがわかった.マクロレベルのひずみ分布を計測するため,サブマイクロレベルの変位をレーザー変位計と超精密x-yテーブルを用いた装置で計測装置を試作し,ひずみ計測を行った.分解能を向上する必要があることがわかった. 2.異方性材料の接合体の端部表面のひずみを測定することから,三次元異方性接合体の特異応力場を解析できるように,解析に用いている境界要素法の基本解の導出を行った.今後,基本解を境界要素法プログラムへの移植を行っている. 3.表面応力を考慮した接合体端部の理論解を導出した.表面応力を考慮した接合体界面端における特異応力場の解を求めた.この解析によりナノスケール接合体の特異応力場の特性を調べる. 4.ナノスケール接合体における接合界面における界面応力および界面弾性係数を分子動力学法により求めた.表面応力および表面弾性係数は接合端からの距離により変化すると考えるのが最も合理的である.接合体の特異応力場の解析に用いるために,界面と表面の影響を考慮したそれらの値を導出することが必要であることがわかった.
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