2011 Fiscal Year Annual Research Report
フレッティング摩耗・疲労過程その場観察に基づく摩耗を考慮した疲労寿命予測法の開発
Project/Area Number |
21360052
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
武藤 睦治 長岡技術科学大学, 技術経営研究科, 教授 (00107137)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 晃則 長岡技術科学大学, 技術経営研究科, 教授 (80432102)
西田 友久 沼津高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60156081)
宮下 幸雄 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (00303181)
|
Keywords | フレッティング / 疲労 / フレッティング摩耗 / 摩耗解析 / その場観察 / 寿命予測 / き裂発生 / き裂伝ぱ |
Research Abstract |
フレッティングによる疲労強度の低下は著しく、機械部材の信頼性確保のためには、設計段階においてその影響を考慮し、疲労強度/寿命を正確に予測することが極めて重要である。本研究では、フレッティング疲労過程における摩耗現象に注目し、フレッティング摩耗現象と接触部応力状態の関係を実験解析的に明らかにするため、その場観察により摩耗過程を詳細に把握する実験手法を確立する。さらに、摩耗特性を考慮した新しいフレッティング疲労寿命評価法の開発を目指す。平成23年度は、本研究において試作した、レーザ顕微鏡と疲労試験装置を組合せた装置により、その場観察フレッティング疲労試験を大気中で行った。治具、試験片の加工方法、試験方法などを見直し、詳細な観察の妨げとなる接触部に生じていた段差を従来の10分の1程度まで小さくすることに成功した。この改善により、詳細に接触状態や摩耗粉の発生挙動、き裂発生挙動を確認することができるようになった。ほかに、フレッティング疲労・摩耗過程のその場観察試験を真空中(電子顕微鏡チャンバー内)で行った。き裂発生挙動および初期のき裂伝ぱ挙動はフレッティングの影響を強く受けていることが観察結果より確認できた。表面処理材についても同様に実験を行った結果、き裂発生および初期段階のき裂進展挙動には、表面処理の効果が認められた。解析では、発生した摩耗粉の接触面内からの排出モデルを検討した。発生した摩耗粉はその位置の相対すべり量に比例して繰返しと共に一方向に少しずつ押し出される、すなわちカスケード的な排出モデルによる摩耗プロセスを解析した。その結果、接触外端部の摩耗局面形状は最終的に接触外端部から排出される摩耗粉の排出速度に依存し、その解析的な摩耗局面形状と実測形状とはほぼ類似していることを明らかにした。
|
Research Products
(2 results)