2010 Fiscal Year Annual Research Report
ガラスの高付加価値化を実現する新しいレーザ微細加工法に関する研究
Project/Area Number |
21360058
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
池野 順一 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (10184441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 秀雄 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (80303709)
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Keywords | レーザ加工 / 微細加工 / 精密部品加工 / マイクロナノ加工 / ガラス / コロイド凝集 / 着色 / 鏡面 |
Research Abstract |
ガラスは耐熱性、耐薬品性、光学、電気、機械など優れた特性を有し、広い分野で使用される重要な材料である。現在、IT製品などの高機能化、複雑化に伴い、ガラスの微細加工が益々重要となり、今まで不可能であった加工についても要求されるようになった。そこで、本研究ではガラスを加工対象としたこれまでにない新たなレーザ微細加工を提案し、その実現を目指している。本年度は加工特性を把握するためのシミュレーションと基礎実験を行い、各加工法の本実験を行った。 1.加工特性把握のためのシミュレーションと基礎実験 ・剥離現象の発生は、応力であるため有限要素法プログラムによって変態応力と熱応力分布を詳細に求めた。 ・YAGレーザ吸収剤の特性として吸収率と照射温度分布の関係を伝熱シミュレーションを用いて明らかにした。また、YAGレーザ照射回数と曲げ角度の関係を実験より求めた。 ・マッフル炉内の温度が銀コロイドの含浸深さに与える影響を調査し、ナノ粒子のガラス内拡散をシミュレーションによって検証した。 2.各加工法における本実験 ・基礎実験で得られた知見を基に、走査軌跡に応じた最適照射条件を導出し、鏡面溝加工の創成実験を行った。YAGレーザ(λ=1064nm)を照射して、所望の角度に成形したミラーを試作した。銀コロイド粒子の分散とガラス種類の関係を明確にした。
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