2011 Fiscal Year Annual Research Report
ディスペンサと精密ステージを利用した能動制御微粒子整列
Project/Area Number |
21360065
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
諸貫 信行 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (90166463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 新 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (30347273)
田中 靖紘 首都大学東京, システムデザイン研究科, 特任助教 (80568113)
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Keywords | ディスペンサ / 微粒子 / 自己整列 / 制御 / 位置決め / 研磨工具 / 転写 |
Research Abstract |
微粒子を分散させた懸濁液を基板上に塗布・乾燥させることで微粒子の自己整列構造を容易に製作することができる.本研究ではディスペンサと精密ステージを組合せて基板上に自由なパターンの自己整列構造を製作する技術の確立を目的とし,今年度は大面積化と複雑なパターン生成および微粒子固定法の検討を進めた. 特定パターンに沿って微粒子列を形成する制御プログラムを開発し,製作を行った.これまで蓄積してきたディップコーティングによる整列とは条件が異なるため,懸濁液濃度や吐出速度およびステージ動作速度などの適正化を行った.基板上での懸濁液の濡れ広がり現象も複雑であり,これをモデル化することで最終的な微粒子列幅の見積もり方法を検討した.最終的に,所望のパターンに沿った幅数mmの微粒子整列構造を得ることができるようになった.研磨工具への応用を意図し,直径1ミクロンのシリカ微粒子からなる多条のスパイラル構造をシリコン基板上に作成した. 次いで,.整列微粒子を別基板に転写するための技術開発を行った.光硬化性樹脂を始め,砥石の結合剤にも用いられるフェノール樹脂への転写条件を明らかにした.特徴は,厚みを持たせてゲル化させた樹脂に転写することで元の微粒子構造が多層であってもこれを反転し,微粒子高さを揃えられる点である.白色干渉計を用いて高さ評価を行ったところ,数mmの範囲で数ミクロンの高さ分布が見られた. さらに試作した研磨工具を用いてガラス板の加工実験を行った.回転工具基板と切れ刃面の間の平行度および回転精度が十分でなかったため,一様な研磨痕は見られなかったものの,個々の砥粒(微粒子)の擦過による研磨痕を観察することができた.延性モードに近い研磨痕もあり,工具としての一応の性能を評価することができた.
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Research Products
(8 results)