2011 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫型飛翔ロボットを目指した低レイノルズ数羽ばたき飛行の最適化
Project/Area Number |
21360078
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
劉 浩 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40303698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂田 茂 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70343415)
得竹 浩 金沢大学, 工学部, 准教授 (80295716)
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Keywords | バイオメカニクス / 計算力学 / 生物飛行 / バイオミメティクス / 小型飛行体 / バイオロボット |
Research Abstract |
1.羽ばたき飛行の構造・流体・動力学連成モデリング 静止飛行・前進飛行・旋回飛行を再現できる、昆虫羽ばたき飛行の構造・流体・動力学連成解析シミュレータを完成した。このシミュレータの妥当性を検証するために、1)チョウ離陸飛行の運動計測・解析による検証、2)スズメガ翼模型風洞実験による流れ場・流体力計測と総合的検証、3)スズメ蛾ロボットを用いたPIVによる流れ場可視化など総合的検証を行い、低レイノルズ数羽ばたき飛行統合シミュレーションにおける有効性を確認した(J Comp.Phys.2011)。 2.大規模構造・流体・動力学シミュレーション ガ、チョウ、ハエ及びハチドリを対象とした静止飛行・前進飛行・旋回飛行の大規模構造・流体・動力学シミュレーションを行ない、弾性翼・胴体の羽ばたき飛行における力発生メカニズム、そして非線形動的安定性や操縦性などの解明を行った。とくに羽ばたき飛行空力性能への弾性翼効果を初めて明らかにした成果が高く評価され、Proc.R.Soc.B(2011)で発表した。 3.昆虫を規範した超小型飛行体の設計方針の創出 現在千葉大劉浩研究室で開発している翼スパン5センチ程度の昆虫規範型羽ばたきロボットを利用し、生物規範型小型飛行体の弾性翼構造・運動の空気力学的設計指針及び羽ばたき安定性や運動制御の設計指針を確立するために、羽ばたき飛行体実弾性翼力学モデルを構築し力学シミュレーションと線形理論による安定性解析を行いその空気力学的設計指針を検証した(Bioinsp Biomim2011)。 4.羽ばたき機vsプロペラ機 羽ばたき機とプロペラ機が風擾乱に遭遇した際の空気力の変化を数値計算し、それらの性能を比較した。その結果は、プロペラ機に比べ羽ばたき機が風擾乱に対しロバストであることを確認した。
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