2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360079
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 周 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (30272371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 潤 筑波大学, システム情報工学科, 准教授 (10292533)
小笠原 紀行 東京大学, 大学院・工学系研究科, 研究員 (00552184)
|
Keywords | 流体工学 / 混相流 / 乱流 / 気泡 / 界面活性剤 / SSPIV / 実験 / 気泡クラスター |
Research Abstract |
チャネル内上昇気泡流乱流中における壁面近傍の気泡クラスター周りの流れの解明に向け,平成21年度は,液相速度場の三次元計測を行なうためのスキャニングステレオPIVの実験系の構築を始めた.まず,本研究で対象とする気泡流現象から計測で必要とされる時空間解像度を見積り,光源であるパルスレーザーやレーザー光を走査するガルバノスキャナ,高速度カメラ及びレンズ系の選定を行った.計測対象の気泡クラスタサイズはスパン方向に20-40mm程度であり,またチャネルの壁面間隔が40mmであることから,40mm立方という計測領域を設定し,1mm程度の厚みを持つレーザーシートにより高速度カメラの撮影速度限界までの計測が可能となるシステムを構築した.以上のセッティングにより,気泡クラスターによるチャネル内気泡流の乱流変調に関して,十分な時空間解像度をもって渦度場の可視化ができるものと期待される.本年度は,気泡-液相間相互作用及び気泡に働く3次元的な力を解析するための3次元計測システムの準備を進めたが,実際に計測を行なった系は,単一上昇気泡に関する2次元断面におけるデータに留まった.従来からレーザーシートを用いた気泡流の計測に置いては気泡極近傍における計測の困難が指摘されているが,本実験系においても同様の障害がある一方,既存の研究により気泡クラスターによる劇的な乱流変調が示唆されているチャネル中央部における計測に対しては支障がないことが確認された.また,21年度に取得したデータから,界面活性剤の違いにより単一気泡に働く揚力に違いが出ることを実験的に示した.さらに,揚力の定量的評価を行ない,界面活性剤中における揚力が界面の汚れ度を現す無次元抗力係数を用いて整理できることを再確認した.
|
Research Products
(1 results)