2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360079
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 周 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30272371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 潤 筑波大学, システム情報工学研究科, 准教授 (10292533)
小笠原 紀行 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (00552184)
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Keywords | 流体工学 / 混相流 / 乱流 / 気泡 / 界面活性剤 / マルチスケール / SSPIV / 実験計測 |
Research Abstract |
平成22年度は,レーザーシートとガルバノミラーによるレーザーシートの制御および気泡表面からの反射光の影響など光学系の調整で時間がかかり,十分な精度での実験を達成できず,単一気泡の計測にとどまった.これに対し,平成23年度は,光学系の細かな調整および統計量算出のためのソフトウェアの改良を行ない,単相乱流に関して従来得られてきた他者による結果(実験および数値計算)と良好な一致を得た.さらに,この計測システムを利用して,数個~数十個個程度の気泡が集積した気泡クラスターが壁面近傍を上昇していく状態で,チャネル中央部における速度場および渦構造の瞬時空間分布の取得を目指し実験を行った. これまでの検討より,多数の気泡の存在下では,気泡からの反射光の影響で十分信頼できるデータの取得が困難と考えられた.そこで,ここでは,気泡クラスターの形成による乱流構造の変化を捉えることができ,かつ,レーザーシートによる照明光と計測領域外の気泡との干渉を極力回避することで十分な精度の計測が行なえる条件の搾り出しを行なった.その結果,壁面近傍から少ない数の気泡を注入することにより壁面近傍に気泡クラスターを安定に作り出し,結果として,これまでLDVの計測により得られてきた気泡流乱流状態におけるレイノルズ応力の大幅な減少を,構築されたPIVシステムにより計測することに成功した.さらに,PIV計測では,LDV計測とは異なり速度場の空間分布の情報が得られており,気泡クラスターの影響によりチャネル中央部の乱流構造が変化する様子を可視化することに成功した.
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Research Products
(4 results)