2009 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ流れでの水系複雑流体の構造制御による機能性発現と医療系μ流動制御への展開
Project/Area Number |
21360080
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鳴海 敬倫 Niigata University, 自然科学系, 教授 (20143753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栂 伸司 富山高等専門学校, 国際センター, 准教授 (90270248)
松原 幸治 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (20283004)
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Keywords | 複雑流体 / 機能性流体 / マイクロ流れ / 流動制御 / エレクトロレオロジー |
Research Abstract |
本年度は,基礎的な流れ場でのマイクロ流れ特有の機能性の発現による流動特性の変化について検討した.まず,平行平板型レオメータのギャップを50ミクロンと微小にした単純せん断流を発生させ,2面に電位を持たせた場合の流動性の変化について,高分子電解質水溶液を用いて検討した.その結果,十分な再現性を得るに至らなかったが,条件によって流動性の変化が見られた.すきまの平行度の改善を行って実験をする予定であったが,レオメータの不具合から実施できず,この点は次年度に行う予定である.並行して,2枚のガラス電極を用いてスリット流路を作製し,壁面に電位を与えたときの流動性の変化を測定した.この場合も電解質高分子を用い,条件によっては流動性の変化が生じることが確認できた.現在,再現性の向上のために流路の改良を行っている.また,DNA高分子を用いて,マイクロチャネル内での高分子の挙動を直接可視化して確認する実験も行い,5ミクロン程度のすきま内では流動性に壁面の影響が現れやすいことを明らかにした.同じくスリット型流路に脱塩した水に粒子を分散させたコロイドを流した場合の流動性とその構造の安定性について調べた.流動時の吸光度の変化から,流量による構造変化があることが明らかになった.さらに,解析的には壁面の電位による流れの中での粒子のマイグレーションについて検討し,粒子の壁面に向かう移動が生じることをシミュレーションで確認した.
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