2009 Fiscal Year Annual Research Report
自乗量保存形スキームとJFNK法による非線形流体連成問題の計算アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
21360081
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
森西 洋平 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授 (40222351)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉野 真司 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教 (40345947)
|
Keywords | 流体工学 / シミュレーション工学 / 計算物理 / 流体連成問題 / JFNK法 |
Research Abstract |
研究代表者は先に、圧縮性流れに対して先天的に自乗量保存形となる移流項の混合型を世界で初めて示した。本研究では、密度変化と格子変化に関する基礎式のアナロジーから、移動格子に適用可能なALE法に対する自乗量保存形の移流項を構成した。移流項の型の互換性と保存特性を満足するように離散化を行えば、移動格子に対しても移流項に起因する非線形不安定性を抑制しながら流れの非定常数値計算が安定に実行可能となることを示した。その際、非線形性の本質を捉えながら数値計算を実行可能とするため、強連成解法を導入した。流れおよびそれと連成する問題の基礎式を離散化すると、非線形離散システム方程式が得られる。このような非線形方程式の高速解法として従来からニュートン法が知られているが、ニュートン法の増分方程式に表れるヤコビ行列を直接扱うことは大規模問題に対し非現実的である。そこで本研究では、JF近似でヤコビ行列自身の計算と膨大な保存領域の確保を回避し、クリロフ部分空間反復法で増分方程式を解きニュートン法の手順で非線形離散システム方程式の解を得る手法、つまりJFNK法(Jacobian-free Newton Krylov method)を導入した。 以上の計算アルゴリズムを基に、FORTRANによる各種計算コードの作成を開始した。まず強連成解法の可能性を探るため、固定格子に対する非圧縮性流れの非分離解法によるコードを構成した後、移動格子に対する非圧縮性流れの計算コードを構成し,回転系振動格子乱流の数値計算を実施した。さらに、流体-構造連成問題の計算コード、粘弾性流体の計算コード、流体音響解析用計算コードの開発を開始している。
|
Research Products
(9 results)