2011 Fiscal Year Annual Research Report
自乗量保存形スキームとJFNK法による非線形流体連成問題の計算アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
21360081
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
森西 洋平 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40222351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉野 真司 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教 (40345947)
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Keywords | 流体工学 / シミュレーション工学 / 計算物理 / 流体連成問題 / JFNK法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、研究代表者が提案している自乗量保存形の移流項差分スキームと非線形離散システム方程式の解法であるJFNK法(Jacobian-free Newton Krylov method)を用い、流体-構造連成問題、流体音響解析、粘弾性流体、等に対する計算アルゴリズムを構築し、検証計算を通してこれら計算アルゴリズムの有効性を確認する事であった。そのため、本研究では、(1)非圧縮性流体の非分離解法の構築,(2)圧縮性流れに対する自乗量保存形差分スキーム、(3)流体-構造連成問題に対応する移動格子の自乗量保存形差分スキーム、(4)コンパクト差分による非圧縮性流体の高次精度数値計算手法、(5)自乗量保存形差分と衝撃波捕獲法の混合スキーム,および(6)非ニュートン流体での境界層乱流の数値計算手法、を構築した。これらのうち,(1)はJFNK法の直接的な応用,(3)は流体-構造連成問題,(2)と(4)は流体音響問題,(6)は粘弾性流体,に関係したものである。本年度は以上のうち、まず前年度までに構築した(1)~(4)の計算コードについて検証計算を完了した。さらに、(5)と(6)について計算コードを構築した後に検証計算を実施した。(5)については、衝撃波問題と渦-衝撃波干渉問題の検証計算を通して、構築された計算スキームが衝撃波捕獲と低数値拡散性を両立する計算手法であることが確認された。(6)については、抵抗低減乱流境界層に対していくつかの粘弾性応力のモデルを導入し、粘弾性流体による抵抗低減効果および乱流統計量の変化を定量的に調べた。 以上の成果については、日本機械学会講演論文集B編に3報とJournal of Fluid Mechanics誌に1報の論文、またASME-JSME-KSME Joint Fluids Engineering Conferenceに2件と第25回数値流体力学シンポジウムにおいて6件の講演発表として公表している。
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Research Products
(12 results)