2010 Fiscal Year Annual Research Report
インデューサのキャビテーション不安定現象の周方向グルーブを用いた防止法の研究
Project/Area Number |
21360083
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻本 良信 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50112024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川田 裕 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70440930)
堀口 祐憲 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60314837)
米澤 宏一 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (00362640)
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Keywords | インデューサ / キャビテーション / 動特性 / マスフローゲインファクタ / キャビテーションコンプライアンス |
Research Abstract |
ロケットエンジン用ターボポンプインデューサには,キャビテーションに起因する流れの不安定現象が発生することがある.これは振動の原因となるため,キャビテーション不安定現象を防止する技術の開発に加えて,その基本的な性質を明らかにすることが,ロケットエンジンの開発過程で最重要課題となっている キャビテーション不安定現象の発生は,入口圧力に対するキャビティ体積の変化率や流量に対するキャビティ体積の変化率といった動特性と関連することが知られている.前者はキャビテーションコンプライアンス,後者はマスフローゲインファクタと呼ばれるパラメータで表現される.30年以上前にカリフォルニア工科大学で動特性が計測されたが,当時は高周波数のキャビテーション不安定現象の存在が知られておらず,これとの関係や周波数依存性は未だ明らかでない そこで,本研究では本年度,動特性の計測システムの構築とその計測に取り組んだ.動特性を計測するためには,一次独立な2つの計測条件を実現する必要がある.そこで,流体加振器を設計,製作し,上流側へ追加した.非キャビテーション時の実験では,計測システムが妥当であることを確認した.キャビテーション時の実験では,キャビテーションコンプライアンスKとマスフローゲインファクタMを算出することができた.周波数が増加すると,Mの位相は遅れ,Kの位相は進むという結果となった.KとMの振幅は,キャビテーション数が下がると大きくなる傾向を示した 周波数の増加に伴ってKの位相が進むという結果は不自然であり,また計測データのばらつきが大きいことから,より信頼性が高い計測を実現するには,上流側加振器の出力の増大など,更なる実験装置の改良が必要であると考えている
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Research Products
(5 results)