2009 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS技術を用いた粘性センサ(η-MEMS)の開発
Project/Area Number |
21360103
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
藤井 賢一 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 室長 (50357901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 壮平 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 研究グループ長 (70358050)
藪野 浩司 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60241791)
黒田 雅治 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (60344222)
山本 泰之 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究員 (00398637)
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Keywords | 粘度 / センサ / MEMS / ファンデルポール型自励振動 / 非線形振動 / マイクロカンチレバ / 粘性率 / 熱物性 |
Research Abstract |
MEMS技術を用いて超小型の粘性センサを実現するため、研究開発を行った。初年度には、MEMS構造の製作方法と、非線形振動理論による粘度測定原理の開発に関して、次の成果が得られた。 基本構造のMEMS化に関しては、粘度センサの構造を微細化した際の感度や、測定可能粘度範囲等を理論的に解析し、粘度域にあわせた最適形状の検討を行い、センサの構造を設計した。製作方法に関しては、酸化膜を中間層として含むシリコン基板に、深堀反応性イオンエッチング装置で両面から構造を作製するプロセスレシピを作成し、実際にプロセスを行い、粘度センサの基本構造の製作が可能であることを確認した。また、半導体タイプのひずみゲージの基本構造をセンサ上に製作可能であることも確認した。さらに開発の途上で、系統効果等が大幅に削減される高感度な原理を発案することができ、現在は原理確認のためのモックアップを製作中である。 ファンデルポール型自励振動による粘度測定原理の検証に関しては、鉛直下向きの片持ち梁を用いた実験装置を試作し、空気中および水中にて、線形フィードバックゲインの値から粘度の推定を試みた。その結果、測定精度面において改善の余地があるものの、フィードバックゲインの値から粘度の違いが測定できることが判明した。また、市販の振動方式粘度計の自励発振型への改造のために、その制御系について検討した。円筒構造を用いた粘度測定原理の確認に関しては、測定原理の理論的検討を行った。
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