2011 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔治療対応型手術ロボットシステムの通信遅れを考慮した制御と安全性評価
Project/Area Number |
21360114
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川嶋 健嗣 東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授 (40300553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
只野 耕太郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (90523663)
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Keywords | 手術ロボット / 遠隔制御 / バイラテラル制御 / 安全評価 / 内視鏡手術 / 通信規格 |
Research Abstract |
力覚を有する内視鏡手術支援ロボットシステムの遠隔治療への適用のために,通信遅れを考慮した位置と力をフィードバックする制御方法を提案し,安全性を遠隔実験によって定量的に評価することを目的とし,研究最終年度に下記の成果を得た. 1.スレーブ側鉗子の関節部分の部品点数の削減,簡略化,接触力推定向上のための剛性の向上の実現を目指し,関節の主構造に切削加工型の高性能スプリングを採用し,その内部に超弾性合金の補強を施すことによって,構成部品を減らしかつ剛性の高い屈曲機構を提案し,本機構を用いて屈曲2自由度を持つ鉗子マニピュレータを試作した.成果を論文等で発表した. 2.システムの安全性評価として,豚を用いたin vivo実験を実施した.実用性を高めるべく内視鏡保持マニピュレータを改良し,小型化を実現した.本システムが内視鏡手術の効率化に有効であることを複数の医師による動物実験で確認した.また国際ロボット展他で実演展示した. 3.マスタ・スレーブシステムの位置と力の情報を通信するバイラテラル制御において,遠隔手術に適した新しい制御方法を提案した.具体的には,研究者らが提案しているマスタ側に仮想的なスレーブを配置し,さらにスレーブ側の情報リアルタイムに推定し,仮想スレーブのモデルを更新するものである,1軸の実験によってその有効性を明らかにし,過度な力を抑える効果を確認し,安全性に寄与できることが分かった. 4.遠隔制御実験として,位置と力のデータだけでなく,3D画像情報を送る実験を国内の大学間で実施した.将来の画像転送を含めた通信規格に向けて基礎データを得ることができた.
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Research Products
(14 results)