2010 Fiscal Year Annual Research Report
秩序・階層形成による自律型エアロロボットの環境適応ロバスト飛行制御
Project/Area Number |
21360116
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 弘明 京都大学, 工学研究科, 講師 (50283635)
|
Keywords | エアロロボット / 自律飛行制御 / ローバー / ロバスト性 / 環境適応 / 秩序・階層形成 / 状態推定 |
Research Abstract |
本研究では環境変動や不確かさなどを含むシステムに対して競合・協調を考慮した学習により制御系設計により形成される簡単な秩序,及び階層構造を利用して適応的に振る舞いやロバスト性を変更する適応ロバスト制御設計に関する研究を行った.まず,サブテーマ「高精度な自己位置同定システムとそれによる環境・状況認識システムの開発」では,電波の往復伝搬遅延時間に基づく高精度な自己位置同定法を提案1した.昨年度の研究成果により環境パラメータと自己位置を同時に推定する方法へ拡張したが,必要な計算量が問題となった,そこで感度に着目することにより,推定精度を失わず,計算量を削減することができる方法を提案し,数値実験および簡易実験により確認した.さらに,サブテーマ「秩序形成・階層構造により適応的に振る舞いを変更する適応ロバスト制御系設計」では,無人ヘリコプタのロール角とヨー角の相互作用に着目し,ヨー角制御系のアウターループとしてロール角とその角速度をフィードバックしたときの機体の振る舞いから目標方位角を算出する適応的目標方位角生成機構を提案した.この方法により対気速度方向を推定することができ.危険な状態を自律的に避けることができることを示した.また,機体の旋回方法が風の強さと機体対地速度に応じて変化することを実験により確認した.その結果,飛行状況に応じて自然旋回,Tail-in-Circle, Tail-in-CircleとNose-in-Circle複合旋回の3パターンが出現することを明らかにし,飛行状況に応じて自律・適応的に旋回方法を選択することができることを示した.
|