2011 Fiscal Year Annual Research Report
秩序・階層形成による自律型エアロロボットの環境適応ロバスト飛行制御
Project/Area Number |
21360116
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 弘明 京都大学, 工学研究科, 講師 (50283635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 さやか 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (60605567)
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Keywords | エアロロボット / 自立飛行制御 / 環境適応 / ロバスト性 / 複合航法 / 自己状態推定 |
Research Abstract |
サブテーマ「高精度な自己位置同定システムとそれによる環境・状況認識システムの開発」では,機体に搭載した気圧計による気圧観測値に地面効果による気圧上昇が現れることを明らかにした.地面効果内および外の気圧観測値の観測モデルを作成した.そのモデルを利用することにより,対地高度の推定が可能であることを示した.さらに,GPS-INSと気圧計を複合化する際に,地面効果の考慮が不可欠であること,および異なる種類のセンサからの観測情報を取り扱う非同期観測更新が不可欠であることを示した.さらに,仮説検定に基づいて地面効果の存在を判定するループが,複合航法システムの外側に必要であることを示した.また,数値計算により,階層を有する複合航法システムの有効性を確認したとともに,その実装を行った. サブテーマ「秩序形成・階層構造により適応的に振る舞いを変更する適応ロバスト制御系設計」では,無人ヘリコプタのロール角とヨー角の相互作用に着目し,ヨー角制御系のアウターループとしてロール角とその角速度をフィードバックしたときの機体の振る舞いから目標方位角を算出する適応的目標方位角生成機構により,水平風に対するロバスト性を大幅に向上可能であることを確認した. さらに,サブテーマ「環境適応型ロバスト自律飛行制御に関する研究」では,提案した制御系を利用して旋回を行うことにより,目標速度,目標軌道方位角速度だけでなく,環境,特に水平風の風速に応じて,旋回法を自律的に変化させるだけでなく,ロバスト性の高い旋回方法を自律的に選択できることを明らかにした.
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