2011 Fiscal Year Annual Research Report
近未来居住環境における木質系磁性電波吸収ボードの木質・電波吸収調整機能設計法
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21360124
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
岡 英夫 岩手大学, 工学部, 教授 (50091640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関野 登 岩手大学, 農学部, 教授 (30171341)
向川 政治 岩手大学, 工学部, 准教授 (60333754)
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Keywords | 磁性木材 / 磁気応用 / 複合材料 / 木質材 / 調和技術 / 高周波 / 電波吸収 / 電磁環境 |
Research Abstract |
本研究では、近未来居住空間における情報家電機器のワイヤレス・コードレス化をにらんだ木質系電波吸収ボードの複合材料定数と、材料定数・電波吸収性能の調整特性に関する基盤特性を明らかにした。更に、居住環境構成材料複合材料である「竹材」及び「い草」の粉末をボード化し、木質電波吸収調和性能の設定手法に関する下記事項について明らかにした。 1.磁性流体含浸木粉による材料定数調整手法 本研究では新たに木粉に磁性流体を含浸させ、木粉自身に磁性・誘電性を付加した(磁性木粉)。 この磁性木粉を粉体型磁性木材の母材として用いることで材料定数を変化させ、磁性紛体積割合とボード厚さを一定に保ち電波吸収特性を調整できることを実証した。 この粉体型磁性木材の材料定数推定法としてLichtenecker対数混合則の適応を試みた。 さらに曲げ強度試験を行い実用化に向けたボード性能に関する簡単な評価を行った。 以上の研究成果から、様々な周波数帯域に適応できる粉体型磁性木材の新たな電波吸収調整手法としての実用上の新たな知見が得られた。 2.高周波帯域における居住環塊構成材料の材料定数 これまでの木質材の高周波電磁特性に関する研究成果を踏まえて、新たに「竹材」及び「い草」の粉末をボード化し、高周波電磁特性・含水率特性・曲げ強度特性について比較対応し各材料の得失を明確にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で提案した磁性木材の材料定数・電波吸収特性の調整手法として、磁性流体を含浸させた磁性木粉を用いた粉体型磁性木材の電波吸収特性調整性能は、想定通りの調整効果が得られ、著しい電波吸収特性の性能向上が実現できた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究ではもう一つの磁性木材の材料定数・電波吸収特性の調整手法である半炭化による粉体型磁性木材の電波吸収調整手法の確立と現象解明を行うことである。 更に、これらの調整手法の簡単な解析を実施予定である。
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