2010 Fiscal Year Annual Research Report
高温超伝導マグネットによる高安定・高均一な高磁界発生のためのミクロ電磁現象制御
Project/Area Number |
21360132
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
雨宮 尚之 京都大学, 工学研究科, 教授 (10222697)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 武垣 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30303861)
|
Keywords | 超伝導マグネット / 高温超伝導 / NMR/MRI / 電磁現象 / ツイスト / 磁界精度 / 遮蔽電流 / 残留磁化 |
Research Abstract |
通電特性(臨界電流、電流パス(非ツイスト、ツイスト))の異なる線材で巻いたコイル内の磁界の空間分布・時間変化を測定した。具体的には、2mm幅の細い非ツイストBi2223テープ線材で巻かれたパンケーキコイルを積み重ねた軸対称コイル、2mm幅の細い非ツイストBi2223テープ線材で巻かれたパンケーキコイルを積み重ねた軸対称コイルを設計・製作し、それらの磁場の測定を行った。測定は、コイル内部2カ所に設置したホールセンサで測定を行った。実験は液体窒素中にコイルを浸漬冷却し行った。ツイスト線材の適用による磁化の低減についての予備的実験結果を得ることができた。平成23年度に継続して実験を行う予定である。 コイルのミクロ電磁現象を評価するための基礎データとして必要なコイルを構成する高温超伝導線材の短尺での直流通電特性については、コイル製作メーカにおける実測データを評価した。 電磁現象シミュレーションによるコイルの誤差磁界評価を行い、4mm幅非ツイストBi2223テープ線材で巻かれたコイルの誤差磁場については、絶対値、減衰時定数ともに実験結果をほぼ説明できる解析結果を得た。特に、4mm幅非ツイスト線材で巻いたコイル電流遮断後の残留磁界については、通電特性をパーコレーション遷移モデルで表現したシミュレーション結果と実験結果は絶対値、減衰時定数ともよく一致した。また、これらの残留磁界の振る舞いについて電磁現象シミュレーションにより可視化した線材内のミクロ電磁現象をもとに検討した。 線材の不均一性を考慮したコイル通電特性の解析を進めた。
|
Research Products
(2 results)