2011 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス太陽光・風力発電のための多機能モジュール集積化パワーコンバータの開発
Project/Area Number |
21360139
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
松井 幹彦 東京工芸大学, 工学部, 教授 (30143689)
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Keywords | 太陽光発電 / 小形風力発電 / 多機能MIC / ACモジュール / MPPT制御 / 単独運転防止 / 電気二重層コンデンサ / フライホイール |
Research Abstract |
最終年度であるH23年度は、MIC(モジュール集積化コンバータ)のソフトウェア、ハードウェアに亘り、全て研究室内製により作り上げることを目的として、回路製作とシステム課題の解決を推進した。 1.多機能MICの試作と評価に関して:(1)卓上プリント基板加工機を駆使してセンサ部、インターフェース部、電源部などの最適な基板パターンを実現した。(2)処理速度やA/Dポート数等の条件により今後用いる標準CPUボードとして、アルファプロジェクト社のAP-SH2A-4Aボードを選定し、単相PWM、電流制御などの基本機能をC言語により実装した。しかし、未だにPWMパルスの出力がデューティー比によって安定しないなどの不具合があり、今後さらに調整を要する。(3)太陽電池またはバッテリからEDLC(電気二重層キャパシタ)への充電用チョッパ回路を作成し、初期充電用回路を製作した。今後、チョッパ回路により電流制御を行ない、パワーの転送を実現する。 2.MICの制御方式などシステム的な課題に関して:(4)多数台MICを並列運転する場合に互いに干渉せずかつライドスルー能力を備えるAIM(単独運転防止法)として「ローカル負荷との共振Q値を能動的に制御する単独運転防止方式」を考案し、一時は特許申請を目指したが、ライドスルー機能の設計の点で考察不十分であるため、未だに思考実験の段階である。今後シミュレーション、実験装置への実装を経て、アイデアの有効性を顕彰する必要がある。(5)海外の研究協力者である西安理工大学のSun Xiangdong教授とは連絡を取り合い、成果として「即応性に優れ安定度の高い実用的なディジタルPLL」に関して、IEEE-IESに論文が1報掲載された。また、「偶数高調波を利用して確実に単独運転を検出できる新しいAIMの方式」についてIEEEの国際会議に1件報告した。 以上のように、最終年度でありながら、目的としたMICを完成させるに至っていない。しかし、部分的には完成しており、期間終了後のH24年度も引き続いて本研究を継続する予定である。
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Research Products
(6 results)