2009 Fiscal Year Annual Research Report
リソグラフィーレス液体ナノデバイス作製プロセスの基盤確立と不揮発性メモリ応用
Project/Area Number |
21360144
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳光 永輔 Tokyo Institute of Technology, 精密工学研究所, 准教授 (10197882)
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Keywords | 電子・電気材料 / 電子デバイス・機器 / ナノ材料 / 半導体超微細化 / マイクロ・ナノデバイス |
Research Abstract |
本研究の目的は、半導体、絶縁体、金属等の様々な機能性材料の液体原料を用いたリソグラフィーレスの全く新しいナノデバイス作製プロセスを提唱し、その実現に向けて学術的および技術的な基盤を確立するとともに、不揮発性メモリ素子へ本手法を適用し、その可能性、将来性を明らかにすることである。本研究では、半導体、絶縁体、金属等の様々な機能性材料の液体原料を用いて薄膜およびナノパターンを作製するが、初年度は計画調書に基づき、基礎的な検討を中心に行った。まず最初に、In_2O_3、ZnO、In-Zn-O、ITOなどいつくかの代表的な酸化物半導体または導電体の原料溶液の熱的性質を測定し、薄膜形成実験と対比させることにより、結晶化や良好な電気的特性が得られる温度、形成条件がどのような液体原料の性質に起因するのかを明かにした。さらに文献によりファンデルワールス力の基礎となるハマカー係数を調査した。次に、液体原料を直接パターニングできるマイクロプロッター装置を購入し成膜実験を開始した。プロッターの装置の初期の不具合と調整に時間を要し、パターン形成の実験まで進んでいないが、膜の形成を確認している。これらと平行して、液体原料を用いて従来プロセス法によりボトムゲート型の薄膜トランジスタを形成し、その電気的特性を評価した。In-Zn-Oではオンオフ比10^5以上の良好な電気的特性が得られた。今後はプロッターによるパターン形成とデバイス応用を目指す。さらにナノインプリント法の基礎的な実験を開始した。強誘電体のPb(Zr,Ti)O_3(PZT)薄膜をゾルゲル法により形成する過程において、結晶化前のゲル膜にインプリント時と同じような圧力を印加することで、薄膜のリーク特性および強誘電特性が向上するとのまったく新しい知見を得た。
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Research Products
(6 results)