2011 Fiscal Year Annual Research Report
リソグラフィーレス液体ナノデバイス作製プロセスの基盤確立と不揮発性メモリ応用
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21360144
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
徳光 永輔 北陸先端科学技術大学院大学, グリーンデバイス研究センター, 教授 (10197882)
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Keywords | 電子・電気材料 / 電子デバイス・機器 / ナノ材料 / 半導体超微細化 / マイクロ・ナノデバイス |
Research Abstract |
本研究の目的は、半導体、絶縁体、金属等の様々な機能性材料の液体原料を用いたリソグラフィーレスの全く新しいナノデバイス作製プロセスを提案し、その実現に向けて学術的および技術的な基盤を確立するとともに、不揮発性メモリ素子へ本手法を適用してその可能性、将来性を明らかにすることである。本年度は、昨年度までに得た基礎的な知見に基づいて種々の材料の溶液設計を行い、デバイスの試作まで研究を進めた。まず、チャネル材料となるIn-Zn-O(IZO)酸化物半導体の原料溶液の詳細な検討を行った。様々な前駆体と溶媒を組み合わせて原料溶液を調整し、溶解性、塗布性、成膜性、均一性を評価し、インジウムアセトナートと塩化亜鉛をプロピオン酸に溶解した原料溶液を用いて良好な電気的特性を持つIZOチャネル薄膜トランジスタを実現した。500℃焼成のIZO薄膜をチャネルに用いた場合、チャネル移動度は3cm^2/Vs程度で、特性のばらつきも小さく均一性、再現性も良好であった。次に、前年度に検討した強誘電体のPb(Zr,Ti)O_3をゲート絶縁膜に用い、電極材料とチャネル材料もすべて液体原料から形成して、強誘電体ゲート構造の不揮発性メモリ素子をはじめて実現した。これと平行してインプリントによる種々の酸化物材料のパターニング実験を行い、基礎的な知見を得るとともに、ソース・ドレインの電極パターンを液体原料とインプリント法で形成し、従来のリソグラフィー技術を用いずに、酸化物半導体をチャネルとした強誘電体ゲート不揮発性メモリ素子を作製し、当初の目的を達成することができた。
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Research Products
(11 results)